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1分の「作戦タイム」で何ができるか? ラグビー元日本代表2人も驚いた小学生の可能性

特別授業に参加した児童たち、絶えずハツラツとした笑顔が見られた【写真:松橋晶子】
特別授業に参加した児童たち、絶えずハツラツとした笑顔が見られた【写真:松橋晶子】

1分間の「作戦タイム」に込められた意図、子ども達が導き出した答えとは

 5年生と6年生の特別授業では、6チームに分かれてミニゲームを実施した。四角いコートの中に置かれた4つの円を踏むとポイントが入り、ボールを持った人が敵2人から両手でタッチされたら相手ボール、同じ円を2度連続で踏んではいけないなどのルールを設定。ここでも作戦タイムを導入し、子ども達にどうやったら上手くポイントを取れるか考える時間を与えた。6年生になると人の配置を考えたり、パスを上手く使ったり、より効率のいい作戦を考え出すチームもあった。

 この日、小野澤氏と菊谷氏が伝えたかったのは、ラグビーの楽しさだけではない。子ども達に与えた「作戦タイム」の中で、仲間とのコミュニケーションを通して状況分析、問題提起、解決法の提案、実行した結果に対するフィードバックなど、自分で考え、実行する大切や楽しさでもある。それぞれの授業の最後には「これからもラグビーボールを使って遊んでみて下さい。そして、自分たちが楽しく遊べるルールを決めて、自分たちの形のラグビーを作って下さい」と呼びかけた。

 LCA国際小学校は全国でも珍しい株式会社が運営する小学校。定期的に授業にトップアスリートを招き、児童と触れ合っている。これまでラグビーボールで遊んだ経験のない子ども達が大半を占めたが、3学年で行われた特別授業では全員がボールを触り、大きな声を出しながら、ハツラツとした笑顔を見せた。子ども達の活発な意見交換に「ずっとチームトークをさせておいても良かったくらい」と小野澤氏は手応えを感じた様子。菊谷氏も「初めての授業で子ども達から積極的な提案があったことがうれしい」と喜んだ。

 授業終了のチャイムが鳴っても、名残惜しそうにグラウンドを離れなかった子ども達。元日本代表の2人から学んだ特別授業は一生の思い出となるに違いない。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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