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中高生の睡眠時間は「8~9時間の推奨を」 良質な眠りを実現させる4つの要素とは

指導者に求められる「傾聴の姿勢」

――リズムづくり以外に、指導者が心掛けるべきことはなんでしょう?

「昨今は新型コロナウイルス感染症の影響で直接顔を見ながら指導することが難しくなっていて、選手のケアに悩む指導者も多いことでしょう。

 そんななか、意識して欲しいのはメンタル面のケアです。目指していた大会が中止になり目標を失ってしまったり、先の見えない自粛生活で普段よりも強いストレスを感じたりしている選手はたくさんいます。不安を抱えている選手の中には『わざわざ先生に相談できない』と考える人も多いことでしょう。そこで、週に1~2回など定期的にオンラインでのコミュニケーションの機会を作ると良いでしょう。

 SNSでグループを作っている指導者もいますが、人数が多くなると選手は自分の悩みを相談するより、流れてくる情報を見ることに終始してしまいます。可能なら週に1度程度はテレビ電話などでコミュニケーションの機会を取ってあげてほしいと思います。

 その際、練習メニューなどスキルアップのためのアドバイスだけでなく、雑談も交えるのが良いかと思います。特に気をつけてほしいのは聞き役になること。これからどうなるのかが不透明な時は、やるべきことや的確な過ごし方など明確に示しにくいと思います。いくら理想を語っても、それができないケースも多いと思います。だからこそ、しっかり選手の今の状況や、悩みなど聞いて状況を理解することが何よりもまず大事なことです」

――とにかく選手の声に耳を傾けることが大事なのですね。

「そうです。そのうえで、選手それぞれの状況や悩みに沿ったアドバイスをしてあげれば良いと思います。その際注意すべきは、上から一方的に『これをしなさい』と命令するのではなく、なぜすべきなのかなど根拠を交えながら話をすることです。

 強制的にやらせるのではなく、自発的に継続して取り組めるよう納得感を持ってもらうことを意識してほしいです。今は、ウエアラブル端末(※1)などのIT機器も進化し、いろいろなことが可視化できるようになっています。最新のツールや情報を活用し、納得できるよう根拠を示しながら改善点を伝えれば、選手は受け入れます。自発性を高め、モチベーション高くトレーニングに取り組んでもらえるようになれば、練習効率のアップにもつながると思います。

 私自身、睡眠の有用性について多くの人に伝えてきましたが、ただ『こうすればいい』とハウツーを示すだけでは誰もやってくれないことが多いんですよね。データを示したり、人体の仕組みを説明したりと、あの手この手を使っていかに相手に納得して動いてもらうかを工夫してきましたので、その重要性を実感しています」

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