大学侍入りならず…東大エース・渡辺向輝が感じた差「違う世界の人なのかと」 プロ予備軍と濃密な3日間
7月に日本で行われる「第45回日米大学野球選手権」に参加する大学侍ジャパンの26人が23日発表され、候補入りしていた東大の下手投げエース、渡辺向輝投手(4年)のメンバー入りはならなかった。ただ、この日まで神奈川県平塚市で行われた選考合宿では、3日間連投し3回を無失点と、大きなインパクトを残した。全国から集まったプロ予備軍と過ごした3日間で、渡辺は何を感じたのか。

選考合宿で3連投無失点、感じた手応えと課題とは?
7月に日本で行われる「第45回日米大学野球選手権」に参加する大学侍ジャパンの26人が23日発表され、候補入りしていた東大の下手投げエース、渡辺向輝投手(4年)のメンバー入りはならなかった。ただ、この日まで神奈川県平塚市で行われた選考合宿では、3日間連投し3回を無失点と、大きなインパクトを残した。全国から集まったプロ予備軍と過ごした3日間で、渡辺は何を感じたのか。
代表メンバーが発表される1時間前、渡辺は球場に集まったファンからのサインや写真撮影の求めに一つ一つ、丁寧に応じていた。他の選手が姿を消していっても、列はなかなかなくならない。渡辺がスタンドのファンに残したインパクトの大きさを示していた。
父はロッテや、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表で活躍した俊介氏。東大に入学してからはフォームも同じアンダースローになり、サインを見る仕草から投げ終わりの形まで、父の姿がだぶる。

そして初選出となった日本代表候補では、話題だけではないところを見せた。3日間で計5試合行われた紅白戦で、3日間ともマウンドに上がったのは渡辺だけ。最終日の23日は先頭の松林克真(奈良学園大4年)に初球を左前に運ばれたものの、続く梅澤蒼空(桐蔭横浜大2年)は遊ゴロ併殺。さらに守優雅(奈良学園大4年)からは空振り三振を奪った。球速はほとんどが110キロ台。豪速球はなくとも、球速まで変化の一つとして使い切る投球スタイルで同世代を翻弄した。
「いつも通りの結果は出せたと思っています。普段は先発をしているので、連投は久しぶり。その中でうまく調整できた。ランナーを背負ってからうまく打たせることもできましたし。普段と違う相手に、同じような打球を打たせることができたのは良かったと思います」と手応えを語っていた。