「サンマルクのクロワッサンが…」 入学1か月で関東2冠ルーキー、膨らむ大学陸上への期待と“最速女王”の野望――青学大・杉本心結
8日から4日間、神奈川の相模原ギオンスタジアムで行われた陸上の第104回関東学生競技対校選手権(関東インカレ)。熱戦を取材した「THE ANSWER」は文武両道で部活に励む選手や、怪我や困難を乗り越えた選手など、さまざまなストーリーを持つ学生を取り上げる。今回は1年生ながら女子1部・100メートルと4×100メートルリレーで2冠を達成した青学大の杉本心結。一度は競技引退を決断するも、母の言葉をきっかけに現役続行。憧れの青学大で思い描く大学陸上とは――。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

陸上・関東インカレで輝いた選手たち 女子1部・100メートル/青学大・杉本心結(1年)
8日から4日間、神奈川の相模原ギオンスタジアムで行われた陸上の第104回関東学生競技対校選手権(関東インカレ)。熱戦を取材した「THE ANSWER」は文武両道で部活に励む選手や、怪我や困難を乗り越えた選手など、さまざまなストーリーを持つ学生を取り上げる。今回は1年生ながら女子1部・100メートルと4×100メートルリレーで2冠を達成した青学大の杉本心結。一度は競技引退を決断するも、母の言葉をきっかけに現役続行。憧れの青学大で思い描く大学陸上とは――。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)
真新しいフレッシュグリーンのユニホームを着た、フレッシュなルーキーが最高のスタートを切った。
初めての対校戦。女子100メートル決勝、スタート前。杉本は名前がコールされると、校名の「A」のマークを作った。7レーンから2番目のリアクションタイムで号砲と同時に勢いよく飛び出し、序盤から先頭に立って加速。終盤の競り合いを制し、11秒53(追い風3.8メートル)でフィニッシュした。先輩の倉橋美穂(4年)、佐藤葵唯(3年)とともに青学大で表彰台を独占し、ゴール後は笑顔満開で喜んだ。
「正直、優勝できると思っていなかった。青学大で表彰台独占を目標にしていたので有言実行できてビックリです」

千葉の名門・市立船橋高出身。2年時にU20日本選手権200メートルで優勝するなど、全国トップの実績を持つ。高校での引退も考えたが、母の「大学は応援が高校とは全く違って楽しいよ」という後押しの言葉をきっかけに現役続行を決意した。
「母が大学陸上に思い入れを持っていて。楽しかった経験を聞いたうえでインカレや日本選手権を観て、もう一度強いところで陸上をやりたいと思った」。日本のトップで戦う先輩たちに憧れて青学大の陸上部に入部した。