島田麻央「この瞬間は今しかない」 インハイ初V、16歳が持つ勝者のメンタル「負ける時は決まっている」
フィギュアスケートの全国高校選手権(インターハイ)は22日、神奈川・KOSE新横浜スケートセンターで女子フリーが行われた。ショートプログラム(SP)首位の島田麻央(中京大中京1年)は143.16点、合計214.98で初優勝。2月下旬から開催される世界ジュニア選手権を前に納得の滑りを見せた。フリー曲は「Mado Kara Mieru」。プログラムへの思いも明かした。

フィギュアスケート全国高校選手権
フィギュアスケートの全国高校選手権(インターハイ)は22日、神奈川・KOSE新横浜スケートセンターで女子フリーが行われた。ショートプログラム(SP)首位の島田麻央(中京大中京1年)は143.16点、合計214.98で初優勝。2月下旬から開催される世界ジュニア選手権を前に納得の滑りを見せた。フリー曲は「Mado Kara Mieru」。プログラムへの思いも明かした。
初のインターハイでも貫禄すら感じさせる演技だった。冒頭の3回転アクセルに着氷。続く4回転トウループで転倒するも、その後はコンビネーションジャンプ、後半の3回転など鮮やかに決めた。会場を沸かせる安定感抜群のスケーティング。キス・アンド・クライでも笑顔を見せ「今季は国内ジュニアの試合で(フリーの得点)130点を超えたことがなかった。得点を聞いた瞬間はすごく嬉しかった」と喜んだ。
ジュニアグランプリ(GP)ファイナル3連覇、世界ジュニア選手権2連覇など、世界でも世代トップの実力を誇る16歳。シニアに混じった昨年12月の全日本選手権では坂本花織に次ぐ2位となった。勝ち続けるメンタルの作り方を問われると「負ける時はやる前から決まっていると思って、勝ちにはあまりこだわらず思い切って。この瞬間は今しかないので、一瞬一瞬を楽しみに滑ろうとやっている」と勝ちに執着しすぎないことをポイントに挙げた。
学校対抗戦でもある今大会は、高校生らしい応援など独特な雰囲気を体感。「中京ジャージーを着て出る大会は高校生の中で最高3回。まず1つ優勝で終われて嬉しい」と笑顔を見せた。

フリーの楽曲は「Mado Kara Mieru」を選んでいる。「日本の曲をやってみたかった」と挑戦を決めた。苦しい時でも辛抱し続ければ明るい未来が待つという世界観を自らに重ねており、「最初はあまり歌詞の意味が分からず不思議な曲だと思ったけど、今季の最後には何を表現したいか伝わる演技をしたい」と完成度をより高めていく。
2月下旬から3連覇がかかる世界ジュニア選手権に出場する。「最近、4回転ジャンプは同じようなミスをしている。もし失敗するとしても違う形で。もちろん一番は降りることだけど、そこに捉われすぎずに落ち着いてやりたい」。三度の頂点へ、難しいプログラムを演じ切る。
(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)