日本で誰も知らないベスト8の舞台「選手には楽しんで思い切りプレーしてもらいたい」

　20日の準々決勝では、南アフリカと対戦します。南アフリカは強いでしょうね。9月6日のテストマッチではハイボールの処理に苦しみ、7-41と大敗しました。ただ、この時と同じ展開になるとは思いません。W杯前最後のテストマッチで、両チームがどこまで手の内を見せていたのか。互いにプール戦の4試合を分析する中で言えるのは、南アフリカの強固なディフェンスに対して、日本はスマートに戦う必要があります。南アフリカはボールを持っていない時でも、細かなエリアマネージメントをしながらプレッシャーをかけてくる。おそらく、アタックはフェイズ数をかけずに攻め込んでくるので、日本はハイボールのキャッチやこぼれ球の処理に気を付けながら粘りたいですね。

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　とはいえ、ベスト8進出という当初の目標を達成しました。日本ラグビー界では誰も経験したことがない準々決勝の舞台に立つわけですから、選手には楽しんで思い切りプレーしてもらいたいと思います。日本代表のプレーを見て、本当に多くの人がラグビーに興味を持ち、応援し、大会を盛り上げてくれています。この盛り上がりは、海外で行われた過去のW杯と比べても変わらない。まったく引けを取りません。やっぱり、どこが舞台になっても、W杯はW杯。ラグビーというスポーツの素晴らしさが広く浸透することはOBとして誇りに思いますし、この盛り上がりが根付くように努力したいと思います。

　決勝トーナメントでは、日本に限らずどのチームも一層クオリティーの高い試合を見せてくれるでしょう。まずは20日の南アフリカ戦を楽しみましょう。