敗れた男子バレー高橋藍に気になる動き 狂った日本の歯車「数字には表れないものの…」【加藤陽一の目】
スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」はパリ五輪期間中、「シン・オリンピックのミカタ」と題した特集を連日展開。これまでの五輪で好評だった「オリンピックのミカタ」をスケールアップさせ、4年に一度のスポーツの祭典だから五輪を観る人も、もっと楽しみ、もっと学べる“新たな見方”をさまざまな角度から伝えていく。「社会の縮図」とも言われるスポーツの魅力や価値の理解が世の中に広がり、スポーツの未来がより明るくなることを願って――。
「シン・オリンピックのミカタ」#9 男子バレーボール解説・加藤陽一
スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」はパリ五輪期間中、「シン・オリンピックのミカタ」と題した特集を連日展開。これまでの五輪で好評だった「オリンピックのミカタ」をスケールアップさせ、4年に一度のスポーツの祭典だから五輪を観る人も、もっと楽しみ、もっと学べる“新たな見方”をさまざまな角度から伝えていく。「社会の縮図」とも言われるスポーツの魅力や価値の理解が世の中に広がり、スポーツの未来がより明るくなることを願って――。
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大会期間中、各競技のスペシャリストによる試合解説を随時展開する。今回は男子バレーボール。27日に1次リーグC組初戦が行われ、世界ランク2位の日本が同11位のドイツに2-3(17-25、25-23、25-20、28-30、12-15)で逆転負け。初戦を落とした。52年ぶりのメダル獲得を目指す“史上最強”の日本がよもやの黒星発進に。この試合を元日本代表主将・加藤陽一氏が分析。気になった選手に高橋藍を挙げた。「数字には表れない」という中に状態面の不安を指摘した。(構成=荻島 弘一)
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勝てなかったことは残念でしたが、ドイツもとてもいいチームでした。どちらに転んでもおかしくない試合でしたし、競り合った第4セットを落としたことが、第5セットに響きました。ただ、リーグ戦は決勝トーナメントに上がることが最優先なので、1ポイント得られたことは大事。それをポジティブに考えたいと思います。
ドイツはもともと組織的で忠実なバレーボールをする印象。攻撃的で個の力があるポーランド人のヴィニャルスキ監督に率いられて、さらに強さを増していました。この試合に照準を合わせ、競った場面では巧みにチャレンジを使って試合の流れをつかむ。日本代表のブラン監督とのレベルの高い駆け引きも見事。指導者(中国の天津女子バレーボールクラブジュニアチームのアドバイザリーコーチ)として見ていて大変におもしろく、勉強になる試合でした。
試合で気になったのは、高橋藍選手です。ケガの影響もあるのでしょう。調子が戻り切っていない感じです。得点こそ石川選手(22点)、西田選手(20点)に次ぐ15得点でしたが、数字には表れないものの守備の面で今ひとつでした。
もともと、レシーブが素晴らしい選手です。ただ、この試合ではドイツの攻撃的なサーブに対応しきれていなかった。いつものようにピタリとセッターに返らなかったことで、日本の攻撃が苦しくなった。それが、初戦黒星の一因にもなったと思います。