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手袋の取捨もカギに… 箱根駅伝、上り下りだけじゃない5、6区の“ワナ”とは

5、6区に潜む低体温症のリスク…袖の長さ、手袋の調整&取捨もカギに

 最後は、箱根駅伝といえば、の山上りの5区、山下りの6区についてです。

 私たちトレーナーは、選手たちの体温調節にも気を配ります。特に約860メートルの高低差を駆け抜ける5区、6区は、コース上の気温差が激しく、天候も変わる可能性が高い。平坦でないとあれば温度の予測もつきにくく、低体温症を起こす選手も少なくありません。

 寒くても走っていると皮膚の表面にうっすらでも汗をかきます。汗で肌がしめると腕振りや脚を動かすたびに、冷たい外気温が肌を冷やします。お風呂上りに水滴がついた肌で扇風機の前に立つと、涼しさを感じますが、それと同じ状態です。しかも外気温は凍えるほど低い。ウエアの袖の長さはもちろん、アームウォーマーやハイソックス、グローブを使うか使わないかだけでだいぶ、感覚が変わるので、私たちは事前に選手と相談しながら細やかに対応します。

 また、気温が低い山の上は雪が降ったり、路面が凍り滑りやすくなったりするのもやっかい。実は路面が硬いことよりも滑りやすいほうが選手のエネルギーを消耗します。滑らないように体をコントロールしながら走ることは、とても負担が大きいのです。

 以上、5区や6区はランナーにとって非常に難しいコースだとおわかりいただけたのではないでしょうか。

 今大会は混戦が予想されているそうです。どのような結果になるのかを見守りつつ、箱根駅伝を楽しんでください。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

1971年、長野県生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球・福原愛、バドミントン・藤井瑞希らの現役時代を支えたほか、プロランナー神野大地、トランポリン競技選手など、多くのトップアスリートから信頼を集める。2014年以降、青山学院大駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。東京・神楽坂に自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」がある。主な著書に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、以上サンマーク出版)、『走りがグンと軽くなる 金哲彦のランニング・メソッド完全版』(金哲彦著、高橋書店)など。

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