[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

男性監督にも「包み隠さず生理の話をしていた」 39歳まで月経不順だった私が考える月経の問題――陸上・福士加代子

「THE ANSWER」は3月8日の国際女性デーに合わせ、さまざまな女性アスリートとスポーツの課題にスポットを当てた「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」を今年も展開。「スポーツに生きる、わたしたちの今までとこれから」をテーマに1日から8日までアスリートがインタビューに登場し、これまで彼女たちが抱えていた悩みやぶつかった壁を明かし、私たちの社会の未来に向けたメッセージを届ける。最終日となる7日目は陸上中長距離で活躍し、五輪に4大会連続出場した福士加代子さんが登場。後編は「女性アスリートと生理」。39歳で引退するまで月経不順だった現役時代、それでも生理の問題に深く悩むことはなかったという福士さん。その理由とともに、今、競技に励んでいる女性アスリートたちへの想い、第二の人生で生まれた新たな夢について明かした。(取材・文=長島 恭子)

「トラックの女王」と呼ばれた現役時代の福士加代子さん【写真:Getty Images】
「トラックの女王」と呼ばれた現役時代の福士加代子さん【写真:Getty Images】

THE ANSWER的 国際女性ウィーク7日目「女性アスリートと生理」福士加代子インタビュー後編

「THE ANSWER」は3月8日の国際女性デーに合わせ、さまざまな女性アスリートとスポーツの課題にスポットを当てた「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」を今年も展開。「スポーツに生きる、わたしたちの今までとこれから」をテーマに1日から8日までアスリートがインタビューに登場し、これまで彼女たちが抱えていた悩みやぶつかった壁を明かし、私たちの社会の未来に向けたメッセージを届ける。最終日となる7日目は陸上中長距離で活躍し、五輪に4大会連続出場した福士加代子さんが登場。後編は「女性アスリートと生理」。39歳で引退するまで月経不順だった現役時代、それでも生理の問題に深く悩むことはなかったという福士さん。その理由とともに、今、競技に励んでいる女性アスリートたちへの想い、第二の人生で生まれた新たな夢について明かした。(取材・文=長島 恭子)

【注目】“くいこみ”や“生理のモレ”の不快感を軽減 ワコールの新感覚ショーツに福士加代子さんが感動

 女子陸上中長距離の選手として数々の日本記録、アジア記録を塗り替え、「トラックの女王」と呼ばれた福士加代子さん。高校卒業後、実業団で走り始めてから39歳で引退するまでずっと「月経不順だった」と話す。

 それでも、悩むことがなかったのは、定期的に婦人科系の検診を受けていたため。「専門家の方から月経不順でも体は健康体だから大丈夫」と言われ、安心して競技に打ち込めた、という。

 また、月経不順だった一方、月経のタイミングがコンディションのバロメーターにもなっていた。

「私の場合、心身が充実していると、レースの1、2週間前に必ず生理が来ていました。

 私にとって生理は、メンタルと深く関係しているイメージがあります。例えば大会まで時間がないと感じたり、不安やイライラがあると不順になりやすかったし、落ち着き、満たされていると来る。だから、レースの1、2週間前に来ると『栄養満点で心身がすべて満たされているから大丈夫!』と勝手に思っていました」

 月経痛が軽いとはいえ、生理の日はパフォーマンスが少し下がることもあった。そんな日は「今日、女の子の日だから調子悪いわ!」と口に出し、監督やスタッフに伝えた。

「ただ、練習量はそれほど減らしませんでした。私はピルを使わない派だったので、生理がレース当日にあたる場合も想定して練習をしないと、体がどんな感覚になるのかわからないですから」

 しかし、人によっては痛みや体の変調が強く、頑張れない日もある。アスリートだったら監督や指導者と、当たり前に生理の話が出来るほうがいい、と話す。

1 2 3

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
UNIVAS
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集