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女子スポーツのこれからに必要なこと 集客、メディア露出など現役WEリーガーも討論

一般社団法人渋谷未来デザイン理事・事務局次長の長田新子氏(左)とインフォバーングループ本社代表取締CEOの今田素子氏
一般社団法人渋谷未来デザイン理事・事務局次長の長田新子氏(左)とインフォバーングループ本社代表取締CEOの今田素子氏

女性アスリート、女子スポーツがメディアで取り上げられるためには

 DAZNグローバルの調べによると、スポーツファンの93%が男子スポーツしか見ていないが、そのうちの63%は女子スポーツにも関心を持っているというデータが明かされた。また、アメリカにおけるスポーツカバレッジのなかで女子スポーツが占める割合は全体のわずか4%に満たないことも示された。その理由として、選手やチームのことをよく知らないこと、見る機会が少ないこと、どこで試合を観戦できるか分からないことが挙げられた。

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 この数字には登壇者も驚きを隠せなかったが、これを受けてNumber編集部の藤森氏からもNumber誌面での記事露出について、女子スポーツに関するカバレッジは全体の0.03%、今年に言及すると10月末時点で0.07%、昨対比は230%であることが語られた。さらに過去1040冊発行されたなかで特定の女子アスリートが表紙になったのは36冊で、全体の3.6%であったことが伝えられた。

「女性で最初に表紙になったのはゴルフの岡本綾子さんでした。その後は五輪メダリストが表紙になっている。女子アスリートで表紙の回数が最多だったのは浅田真央さんで8回。これは人の心を動かせる選手だからで、そこが大事なのかなと思う」と藤森さんは分析した。

「お母さんに、自分の娘にスポーツをやらせてもらいたいと思っている」と切り出した岡島チェア。特に昨今ではチームスポーツをやらせたいと考えるお母さんが少ないのではないか、と問題提起したうえで、チームスポーツをやる利点について説いた。

「ビジネスの世界においてもチームスポーツが大事だと感じる。負けた経験を次に生かす、モチベーションを作ることはビジネスでも役に立つんです。何が悪かったのか、自分のなかで考える力というのはスポーツから学べる。チームスポーツにはその価値があることをお母さんたちに知ってもらいたい。そのためにはメディアの力は非常に大きい」

 注目を集めるためにはどうしたらいいのか――。

 編集部でもたびたび話題に上がるというNumber編集部の藤森さんは、「スターが必要」と語る。「あえてでも作り出すことが大事なのではないか。例えば、監督に著名な元Jリーガーを招へいして、この監督ならどういうサッカーをするのか見に行きたいとファンに思わせる。そういった案も出ました」と話した。

 WEBメディアを運営している今田さんは、「これはメディアの責任が大きいと思っている」と答えた。「人の心を動かす、感動を伝えるというところからストーリーを作っていく。WEリーグは社会貢献活動をしているということで、そこにうまくメディアを巻き込んで活動を露出していくとか、いろんな社会変革の象徴になるようなレバレッジの利かせ方をしてメディアを巻き込んでいけたら、スポーツ以外のメディアでも取り上げやすいのではないだろうか」。

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