東京五輪で考える女性アスリートと美 メイクをすると「チャラチャラしている」の風潮
「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる様々な“見方”を随時発信する。アスリートビューティーアドバイザーの肩書き活動し、東京五輪出場選手のメイクも担当した経験を持つ元バドミントン選手の花田真寿美さんは「女性アスリートと美」をテーマにコラムを執筆。今回は「女性アスリートのメイク」について。
「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#10
「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる様々な“見方”を随時発信する。アスリートビューティーアドバイザーの肩書き活動し、東京五輪出場選手のメイクも担当した経験を持つ元バドミントン選手の花田真寿美さんは「女性アスリートと美」をテーマにコラムを執筆。今回は「女性アスリートのメイク」について。
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私は、アスリートビューティーアドバイザーとして、現役アスリート、元アスリートを対象に、外見と内面を合わせて磨くプログラムを提供しています。具体的には、試合や、スポーツイベント、アワードなどのパーティーなどの現場で、アスリートたちにメイクをする、あるいは、選手たちが自分でメイクを施せるようにメイク講座を開催。美の観点からサポートを行っています。
東京五輪では、メイクやネイル、ヘアスタイルはもちろん、表情、立ち居振る舞い、コメントから感じられる、国内外のアスリートたちの「美」が気になります。
特にメイクを担当させていただいたことのある、陸上女子100メートルハードルの木村文子選手、ホッケーのさくらジャパン、体操女子団体。「目力をメイクで演出する」という選手もいる空手競技女子形、そして、プレー経験のあるバドミントンは男女ともに注目。なかでも、園田啓悟選手と嘉村健士選手のペアは以前、インタビューをさせていただきましたが、園田選手は「モチベーションを上げるためにも外見を整えることは大切」とお話ししていたので、楽しみです。
「なぜ、アスリートにメイク? ビューティー?」と違和感を持つ方もいるかもしれませんが、メイクを取り入れた選手たちからは「気持ちのオンオフのスイッチを入れられるようになった」「自信を持ってコートに立てる」「取材時に自然と背すじが伸び、堂々と発言できるようになった」という声が届きます。
また、「オフの日にメイクをすることで、生活にメリハリがつき、練習に更に集中できるようになった」とは、ある柔道選手。試合時にメイクができない競技や、チーム、部活動でメイクが禁止されている選手も、オフの時にメイクを楽しむことで、リフレッシュにつながっているようです。