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55歳の女性がたった3年間で激変 フィジーク日本一、驚異の肩と腹筋を作り上げた3児の最強ママ

決勝審査でポーズをとる荻島【写真:中戸川知世】
決勝審査でポーズをとる荻島【写真:中戸川知世】

夫と3人の息子に感謝「みんなにも迷惑をかけているので」

 荻島には、澤田以外にも特に感謝したい人がいた。夫と3人の息子たちだ。「やっぱり1番は家族ですね。みんなにも迷惑をかけているので、ありがとうと伝えたいです」。上は26歳、下は高校2年生。この日も、海外出張中の長男を除いて、家族全員が応援に来てくれた。フリーポーズでは、子供たちに伝えたい思いを乗せた。

「ディズニーシーのショーの曲を使わせていただきました。信じれば何でも願いは叶う、というテーマのもので。自分にも言い聞かせつつ、一生懸命頑張れば願い事はちゃんと叶うんだよ、と子供たちにも伝えたいという気持ちでずっと踊っていました」

 もともと「やり出すと夢中になっちゃう」性格。結婚する前は趣味の延長でトライアスロンに熱中し、大会で入賞することも。第一子の出産を機にしばらく離れていたが、三男が2、3歳になった頃に趣味として再開。しかし、3年前に膝の半月板を断裂してしまう。この大怪我でトライアスロンは断念することになったが、リハビリのために通い始めたゴールドジムでフィジークの世界と出会った。

 トライアスロンで鍛えた筋肉質な体を見たトレーナーから何度も誘いを受け、大会出場を決意。「こんな近くに凄い方がいる」。同じジムには2017、18年に日本選手権を連覇していた澤田がいた。21、22年にも再び連覇を果たす女王に師事。背中を追いかけ、「もうそのことしか考えていないです」というぐらいフィジークに没頭した。

 自慢の部位は肩と腹筋。周囲からは「背中も凄い」とも言われる。現在はクオルラボというジムで週2回トレーナーをしつつ、自営業を営む夫の手伝いもしているという55歳の新女王。取材時の受け答えはどこまでの謙虚だったが、積み上げた努力の大きさは、タンクトップからのぞく二の腕を見れば明らかだった。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)

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