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なぜ日本は世界を驚愕させられたのか 「240日」という時間が作った完成度

今年に入り全選手が最高の数値を記録したフィジカルも日本の強みに

 そこには、組織プレーの積み重ねや戦術理解だけではない努力も選手に求められた。防御面で日本を象徴するダブルタックルは、2人がかりで相手を止め、倒すプレー。だが、もし1人の相手に2人がかりでタックルをし続ければ、最後には相手が数的優位に立つ。その数的不利を回避するために、日本代表では、相手をタックルで倒してすぐに立ち上がり、次のプレーのために走ることが選手に求められた。


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 日本代表は伝統的にフイットネスを重視してきたチームだが、ジェイミー・ジャパンではエディー時代以上の運動量、機動力が求められてきた。今年に入りすべての選手がフィットネスで自己最高値を更新したことも、完成度の高いチームが、グラウンドで求められたプレーするための大きな力になったはずだ。

 他国に作れない時間を最大限に利用するというアドバンテージを大きな武器にして、母国開催のワールドカップを駆け抜けた日本代表。時間以外にも、エディー・ジャパン時代に培われたフィジカル面での向上や、どんな相手にも勝利を信じて戦うマインドセットも進化の基盤になった。

 そして国内リーグにも多くの海外強豪国の選手に加えて指導者も流入してきたことによる、日本人選手のゲーム理解度の進化やプロフェッショナルな意識の高まりなどさまざまな要素が有機的に結びついて、世界で8チームしか眺めることが出来ない高みに辿り着いた。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)




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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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