クレイ・アーロン竜波がニューバランスと新契約 田中希実から金言…米国挑戦で掴んだ自信と「マイペース」
陸上男子800メートルで日本歴代2位の1分44秒32を持つクレイ・アーロン竜波(JAL)が16日、ニューバランスと契約を結んだ。東京・MUFGスタジアム(国立競技場)で会見。同席した女子中長距離のエース田中希実(豊田自動織機)から、世界で戦うための金言を授かった。

「THE ANSWER 陸上PLUS|NEWS」 ニューバランス新契約発表
陸上男子800メートルで日本歴代2位の1分44秒32を持つクレイ・アーロン竜波(JAL)が16日、ニューバランスと契約を結んだ。東京・MUFGスタジアム(国立競技場)で会見。同席した女子中長距離のエース田中希実(豊田自動織機)から、世界で戦うための金言を授かった。
クレイは「ブランドと契約できるのは当たり前のことじゃない。これからも自分らしく挑戦を続け、世界の舞台で結果を残せる選手を目指していきます」と契約を喜びつつ、表情を引き締めた。中学時代に初めて履いたスパイクがニューバランスだったという。
トークセッションでは、同じくニューバランスと契約しており、9月の愛知・名古屋アジア大会で3つのメダルを獲得した田中が、世界と戦う上での心得を語った。「(私は)海外選手の勢い、ギラギラしたエネルギーに負けてしまう部分もかなりあった。そこに負けない自信、マイペースを見つけていくことが大事」と言った。
「自信」と「マイペース」の勝負のキーワードは田中が、愛知・名古屋アジア大会であらためて痛感したものだった。「自分のリズムに集中しようとしても、他の選手の息遣いやリズムに乱されてしまう。根本のところで自分に自信がないと、自分のリズムに集中しきれない」。キャリアを積めば、かつてのように怖いもの知らずで戦うのは難しい。だからこそ揺るぎない自信の大切さを強調。世界の舞台で経験を積んできた田中だからこそ実感のこもった言葉だった。
クレイは田中の金言に耳を傾けた。高校卒業後に渡米し、海外の強豪と競い合ってきた24歳は「本当にそうだと思います。アメリカもハングリー精神が強く、タイムというより勝つという意識が強かった。身長がすごく高い選手だったり、ストライドがすごく大きい走りの選手だったり、そういう中でもまれながらの経験も、自分の中で自信になった。これからも海外選手に負けないように」。そう気持ちを新たにした。

クレイは神奈川・相洋高3年だった2019年に日本選手権を制覇。高校卒業後、米テキサス農工大に進学した。高い壁や慣れない環境と向き合う中で、「陸上を辞めそうになった」時もあったという。それでも自身の努力と周囲の支えで苦境を乗り越え、より強くなった。「ここで諦めてはダメだ」と前を向き、ペンシルベニア州立大に編入してから再び飛躍を遂げた。
今月1日にJALに入社し、拠点は今後も米国となる。今年3月の世界室内選手権では6位入賞。7月には日本歴代2位の自己ベスト1分44秒32を出すなど充実のシーズンを過ごした。日本記録は愛知・名古屋アジア大会で金メダルを獲得した20歳・落合晃(駒大)の1分43秒45だ。年下の存在も刺激になる。
「800メートルが盛り上がってるのが、すごいうれしい。落合君の刺激もすごい強い。自分も負けずに頑張りたいなっていう感じですね」と力を込めた。
(THE ANSWER編集部・上田 悠太 / Yuta Ueda)
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