遠のくヤビの背中、追った田中希実の矜持 ラスト2周の攻防…“イップス”を経て変化「父の予想を超える走りを」
愛知・名古屋アジア大会の陸上女子1万メートル決勝が24日、パロマ瑞穂スタジアムで行われた。田中希実(豊田自動織機)が32分41秒54で銀メダルを獲得した。1500メートル、5000メートルと合わせた3種目挑戦の初戦。世界トップ級のラストスパートには屈したが、初めて日本代表として挑んだ1万メートルで確かな手応えもつかんだ。

「THE ANSWER 陸上PLUS|STORY」 名古屋アジア大会・女子1万メートル
愛知・名古屋アジア大会の陸上女子1万メートル決勝が24日、パロマ瑞穂スタジアムで行われた。田中希実(豊田自動織機)が32分41秒54で銀メダルを獲得した。1500メートル、5000メートルと合わせた3種目挑戦の初戦。世界トップ級のラストスパートには屈したが、初めて日本代表として挑んだ1万メートルで確かな手応えもつかんだ。
最後はウィンフレッド・ヤビ(バーレーン)との一騎打ちだった。田中は残り2周で先頭に立ち、勝負をかけた。だが、ラスト1周のバックストレート。2024年パリ五輪の3000メートル障害金メダリストの猛烈なスピードにのみ込まれた。ラストの2周は「2分10秒」の決着をイメージし、その基準を上回るタイムで走り切った。
ただ、世界一の景色を知る相手は、さらに上だった。
「父は世界の1万メートルで、展開がどんな流れだとしてもラスト800が2分10秒で決着がつくっていう風に言っていた。やっぱり、そこの上を行く選手が金を取るんだと、すごく感じました。『2分10秒がライン』っていう父の言葉を信じて、それを無意識にできていたのは成長かなと思う。もっと父の予想を超えるような走りがしたいなと思います」
コーチである父・健智さんから示された基準はクリアした。それでも、金メダルには届かなかった。世界の“分厚さ”を感じた。
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