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「1つ悔いがあるとすれば…」引退目前、残るチャンスは1度きり 日本ハンドボール界のレジェンド2人が悲願へ

コートを去るハンドボール界のレジェンド2人が、涙で日本一を誓った。ジークスター東京は14日、ひがしんアリーナでのリーグH・トヨタ自動車東日本レガロッソ宮城戦後にLB信太弘樹(36)とGK甲斐昭人(39)の「引退セレモニー」を実施。6日に今季限りでの引退を発表した2人は「最後は笑って」とファンにリーグH初優勝を約束した。

引退セレモニーを行った信太弘樹と甲斐昭人(右)【写真:横田美咲】
引退セレモニーを行った信太弘樹と甲斐昭人(右)【写真:横田美咲】

ジークスター東京の信太弘樹と甲斐昭人が今季限りで引退

 コートを去るハンドボール界のレジェンド2人が、涙で日本一を誓った。ジークスター東京は14日、ひがしんアリーナでのリーグH・トヨタ自動車東日本レガロッソ宮城戦後にLB信太弘樹(36)とGK甲斐昭人(39)の「引退セレモニー」を実施。6日に今季限りでの引退を発表した2人は「最後は笑って」とファンにリーグH初優勝を約束した。

 32-27、勝利を見届けても、ジークスターのファンは席を立たなかった。選手全員が並んでのホーム最終戦恒例のあいさつ。メインは日本リーグに初参戦した20年からチームを支え続けてきた信太と甲斐の「引退式」だった。

 先にマイクを手にした信太は両親や妻、子どもたちへの感謝を口にした後「チームメートやスタッフにも恵まれて、プレーの面だけでなく人間的にも成長できた」と目を潤ませた。そして「1つ悔いがあるとすれば、タイトルをとっていないこと」。残されたチャンスは今季のリーグH。「ここにいる選手、スタッフたちと最後まで走り続け、笑って終われるように頑張りたいと思います」と結んだ。

 甲斐も声を詰まらせながら家族や関係する人たちに感謝。そして「今年は新体育館もできてハンドボールに専念できるようになった。たくさんのつながりを大切にして、もっともっと成長していってほしい」とチームへの思いを明かし「最後は優勝したい」とジークスターでの初タイトル獲得を目指して言った。

 信太と甲斐、そしてRB東長浜秀希(ほずき、38)の3人のジークスター入りが発表されたのは20年6月。信太と東長浜は大崎電気から、甲斐はトヨタ車体からの移籍だった。30代前半とはいえ、まだバリバリの日本代表。19年世界選手権代表で20年東京五輪の代表候補だった3人の移籍は、ハンドボール界にとって衝撃的だった。

 当時は今以上に「アマチュア」だったハンドボール界。日本リーグのほとんどは企業チームで、社員としてプレーし、引退したら社業に専念するのが一般的だった。信太ら会社とプロ契約している選手も一部にはいたが、移籍そのもののハードルは高かった。

 ジークスターの前身、東京トライスターズが誕生したのは18年。2年という早さで日本リーグ入りを決め、そのタイミングで体制が整えられてチーム名も変わった。もっとも、選手は基本的にトライアウトで募った「寄せ集め」。そんな中に、いきなり日本のトップ3人が加わったのだ。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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