Amazon プライム・ビデオで生配信

　ボクシングのWBC世界バンタム級（53.5キロ以下）1位・那須川天心は8日、東京・有明コロシアムでWBA同級6位のビクトル・サンティリャン（ドミニカ共和国）と同級ノンタイトル10回戦を戦う。7日は都内で前日計量が行われ、那須川が53.4キロ、サンティリャンが53.5キロでパスした。那須川は全裸になってようやくクリアし、苦笑いを浮かべた。興行はAmazon プライム・ビデオで生配信。戦績は26歳の那須川が6勝（2KO）、29歳のサンティリャンが14勝（5KO）1敗。

　計量台に上がった那須川は一瞬戸惑いの表情を浮かべた。「那須川選手……」と司会がアナウンスしようとするも、一旦ストップ。那須川は苦笑いしつつ首にかけたお守りを外したが、それでもオーバーだったのか再び苦笑い。大きなタオルで隠されながら下着を脱いで全裸となった。改めて「那須川選手、53.4キロ。クリアです」と発表されると、安堵した様子でポーズを作った。

　計量後に取材に応じた那須川は「いつもギリギリで乗りたいんですけど、予備計量は200（グラム）アンダー。つけているお守りをとったら大丈夫だと思ったけどパンツを脱いだ。（タオルで隠してもらったので）公共の場に僕のスッポンを晒さずにすんだ」と明かした。キックボクシング時代を含めても初の“全裸計量”。「後はリカバリーして戻すだけ。当日は60（キロ）前後になると思う」と見通しを語った。

　フェースオフした感想を聞かれると、「ずっとサングラスで目を隠していた。一切目線をそらさずに向き合った。気持ちは伝わってきた。向こうから仕掛けてくる人とやったことがなかった」と回答。「やるべきことをやってきた。それを出すだけ。統一戦と比べられると思うが最大限を出して、次いけるんじゃないかと思われる試合をしたい」と意気込んだ。

　ボクシング転向7戦目。11月頃に見据える世界初挑戦に向けた一戦となる。メインイベントではWBC同級王者の中谷潤人（M.T）とIBF同級王者の西田凌佑（六島）が王座統一戦を行う。中谷は53.3キロ、西田は53.4キロで一発パスした。