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「お前は女子バレーをやっているのか?」 大塚達宣、イタリア挑戦で奮起した言葉「非力だと痛感した」

2025年度バレーボール男子日本代表チームのキックオフ記者会見が5日、都内で開催された。2028年ロサンゼルス五輪での表彰台を目指し、ロラン・ティリ新監督体制がスタート。昨年から世界最高峰のイタリア・セリエAに挑戦しているミラノの大塚達宣が、海外で痛感した課題と明るい収穫を語った。

会見に出席した大塚達宣【写真:イワモトアキト】
会見に出席した大塚達宣【写真:イワモトアキト】

男子バレー日本代表キックオフ記者会見

 2025年度バレーボール男子日本代表チームのキックオフ記者会見が5日、都内で開催された。2028年ロサンゼルス五輪での表彰台を目指し、ロラン・ティリ新監督体制がスタート。昨年から世界最高峰のイタリア・セリエAに挑戦しているミラノの大塚達宣が、海外で痛感した課題と明るい収穫を語った。

 世界最高峰の舞台は音から違った。「フィジカルが凄く強いリーグ。練習していてスパイクの音とか、打球の速さとか、もう僕が非力だってことを凄く痛感したんです」。大塚は「半分冗談、半分期待」でミラノの指揮官から言われた言葉を振り返る。

「お前は女子バレーをやっているのか?」

 パワーアップしてほしいと期待する監督からの、親心ある発言。ちゃんと理解しているが「絶対言われんようにやり返したろう」と奮起した。

 監督やチームメートにアドバイスを乞い、映像を見返したり、1対1のビデオミーティングを何度も重ねたりして意識するポイントを変えていった。「トライ&エラーがしっかりできたシーズン。中盤以降、自分の中で自信がついてきた」。確かな手応えは出場機会の増加にも表れた。

 もともと守備を買われていると自負していた。「日本人はディフェンスができて当然」と言われるほど、イタリアでは日本の守備力の高さが認識されているという。「それプラス、自分がもっと点を取れたら……」。ウェートトレーニングも重ね、同じ体脂肪率のまま、3キロの増量に成功。「日本にいる時よりももう一個、また違った力強さがついた」。攻撃の選択肢が増え、より多彩になった。

 大塚の目は輝く。「バレーボールを好きで始めて、自分の中でできるようになる楽しさって最初凄くあるじゃないですか。改めてもう一回そういう純粋な気持ちを感じられたシーズンでした。毎日の練習のモチベーションが本当に凄く高くて、めちゃくちゃ楽しかったんです」。出来ないことに落ち込むのではなく、むしろ足りないところと向き合い、克服することに喜びを感じた。

 パリ五輪までの期間は、代表に残るために「自分の長所で勝負していく必要があった」。心の中では「ここも強化したいのにな」という気持ちを持ちつつも、強みをアピールすることを優先していた。「ロスまでの4年間は自分を成長させたい気持ちが凄く強い。新しい課題ができたら、それをクリアするために努力しての繰り返し。そんな4年間を過ごしたい」。意気込む表情は実に楽しそうだった。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)



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