エディー・ハーン氏が分析

　ボクシングの英興行大手・マッチルーム社のエディー・ハーンプロモーターが26日、神奈川・横浜市内のホテルで取材に応じた。世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥（大橋）と対戦予定のムロジョン・アフマダリエフ（ウズベキスタン）と契約する同社。9月に日本開催で合意したことを明言し、井上が前戦でダウンした理由を語った。

　ハーン氏は、28日のIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦で力石政法（大橋）と対戦するエドアルド・ヌニェス（メキシコ）のプロモーターとして、この日の公式会見に出席。会見後も日本メディアの取材に応じ、井上―アフマダリエフ戦は合意したのかという問いに「Yes」と即答した。

　井上は今月4日のラモン・カルデナス（米国）戦で、2回に左フックでダウンを奪われながら8回TKO勝ちした。ハーン氏は「あのレベルの選手との対戦は、イノウエが試合に飽きた、モチベーションが上がらなかったのだと思う」と指摘し、「ムロジョン戦はもっと上げてくるのでは」と警戒。ダウンの理由を分析した。

「カルデナスには悪いが、イノウエはあのレベルの選手に対して攻めに出て、何か返ってくるとは思わなかったのではないか。ムロジョンに対しては、もう少し危機感を持つと思う。ああいう試合にはならないだろう」

　アフマダリエフは現WBA暫定王者の30歳。2023年4月にマーロン・タパレス（フィリピン）に1-2の判定負けを喫し、WBAとIBFの王座を手放した。そのタパレスに井上は同年12月にKO勝ち。4団体の王座を保持し続けている。ハーン氏は待望の井上戦へ「私はムロジョンが勝つと思う」と自信たっぷりだった。

　ヌニェス―力石戦についても「ヌニェスは凄く強い選手。日本のファンにヌニェスが勝ってしまうことを謝りたい」と早くも勝利宣言。「間違いなく勝つし、パウンド・フォー・パウンドで言えばパンチ力は一番。だから、日本に何の躊躇いもなく来た」とこちらも強い自信を見せた。

　27日は横浜BUNTAIでファンを前に公開計量が行われる。メインイベントでは、WBO世界バンタム級王者・武居由樹（大橋）が同級8位ユッタポン・トンデイ（タイ）との2度目の防衛戦に臨む。