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松島輝空&張本美和に追い詰められた卓球中国No.1ペア、辛勝に母国メディア辛辣「優位性はもはや誇れない」

カタール・ドーハで開催中の卓球世界選手権個人戦で、卓球王国・中国の牙城が揺らぎ始めている。現地22日に行われた混合ダブルス準々決勝で松島輝空、張本美和組は中国の王楚欽、孫穎莎組(中国)に1-3で敗れてメダル獲得はならなかった。それでも中国メディアは冷や汗ものの勝利だったと報道。強化が進んでいない種目であることを指摘し、2028年ロサンゼルス五輪に向けて「優位性はもはや誇れるだけのものではなくなっている」と危機感を露わにしている。

混合ダブルス準々決勝に出場した松島輝空(左)と張本美和【写真:Getty Images】
混合ダブルス準々決勝に出場した松島輝空(左)と張本美和【写真:Getty Images】

卓球世界選手権個人戦

 カタール・ドーハで開催中の卓球世界選手権個人戦で、卓球王国・中国の牙城が揺らぎ始めている。現地22日に行われた混合ダブルス準々決勝で松島輝空、張本美和組は中国の王楚欽、孫穎莎組(中国)に1-3で敗れてメダル獲得はならなかった。それでも中国メディアは冷や汗ものの勝利だったと報道。強化が進んでいない種目であることを指摘し、2028年ロサンゼルス五輪に向けて「優位性はもはや誇れるだけのものではなくなっている」と危機感を露わにしている。

 あと一歩だった。相手はパリ五輪金メダル、世界選手権2連覇中の中国最強ペア。真っ向勝負で挑んだ松島、張本の次世代エースペアは第1ゲーム、中盤の8連続ポイントなどで先取した。だがエンジンがかかり始めた中国ペアに第2ゲームを9-11で奪われると、第3ゲームも激しいラリーの末に9-11で落とした。第4ゲームも王楚欽の強打などに屈して9-11。あと1ポイントが遠い敗戦だった。

 とはいえ、この試合で肝を冷やしたのは中国ペアのほうだったよう。中国メディア「新浪体育」は「孫頴莎、王楚欽が日本に勝つことができたのは本当に幸運だった」などと見出しを打って報道。本文では「王楚欽が試合を決めた後、中国中央電視台(CCTV)の解説者は思わず『勝つことができて、本当に幸運だった』と口にした」と記している。

 記事では「大会日程がようやく半分すぎた段階で、中国卓球チームはすでに3種類のダブルス種目のいずれでも2組のうちの1組を失っており、これまで最も安定していると考えられていた混合ダブルスでさえ大変スリリングな状況に陥っている」と苦境を説明。「日本のペアが逆転を許したのは、主に大きな大会での経験が少なかったからであろう」と勝敗の分かれ目となったポイントを指摘したうえで「王、孫ペアは今後も相手ペアの若い力に立ち向かっていくことはできるのだろうか。かつては『2000年以降生まれの最強のペア』とされていた王、孫ペアの年齢の上での優位性はもはや誇れるだけのものではなくなっている」と続けている。

 前日には同種目で林詩棟、蒯曼組が吉村真晴、大藤沙月組に敗れており「中国卓球の混合ダブルス戦略がやや傲慢であったことが証明された」と厳しく指摘。「この後まだ2試合残されているが、その2試合の相手の実力が更に強力であった場合、今の王、孫の混合ダブルスの準備状況、他の種目も兼任している状況で、本当に優勝できる保証があるのだろうか」と優位性については懐疑的な見方をしている。

(THE ANSWER編集部)



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