世界卓球、中国が猛抗議「どうして毎回起きるのか」 検査で提出ラケット破損、世界2位にまた災難
カタール・ドーハで開催中の卓球世界選手権個人戦で、またも中国のトップ選手に災難が降りかかった。男子シングルスで世界ランキング2位の王楚欽(中国)が現地19日に行われた混合ダブルスに出場する前、検査のため大会側に提出していたラケットのラバーがはがれているというトラブルが発生。中国側が猛抗議し、国際卓球連盟(ITTF)が声明を発表するに至った顛末を地元メディアが報道。王楚欽のコメントも紹介している。

卓球世界選手権
カタール・ドーハで開催中の卓球世界選手権個人戦で、またも中国のトップ選手に災難が降りかかった。男子シングルスで世界ランキング2位の王楚欽(中国)が現地19日に行われた混合ダブルスに出場する前、検査のため大会側に提出していたラケットのラバーがはがれているというトラブルが発生。中国側が猛抗議し、国際卓球連盟(ITTF)が声明を発表するに至った顛末を地元メディアが報道。王楚欽のコメントも紹介している。
事件が起こったのは19日に行われた混合ダブルス2回戦の試合前。女子シングルス世界ランク1位の孫穎莎と組んで出場した王楚欽のラケットのラバーが大きくはがれていることが発覚。すぐに修復できず、スペアのラケットを使って試合には勝利したものの、王楚欽は不満を隠さなかった。中国メディア「新民晩報」は王楚欽の試合後のインタビューの内容を紹介している。
「どうして毎回自分にこういうことが起こるのか分からない。コートに入ってすぐにラバーに異常を感じた。コートに入ったばかりでラバーが半分はがれていた。検査の前は何も問題なかったのに。あのラケットでは試合ができなかった。ラケット検査すらきちんとできないということで、大会運営側にはがっかりした。前回のオリンピックもそうだった。自分からは言ったことはないが、大きな大会で何度も私の身にこういうことが起きている。他の選手は同じ経験をしたらどんな気持ちになるだろうか」
これを受け「新民晩報」は中国側が「原因調査を求め、再発防止のために3つの意見を示した」と報じた。検査手順の順守やラケットを痛めない検査機器の導入、検査の様子の動画での録画などを求めたとされている。中国卓球協会から抗議を受けたITTFは緊急ミーティングを実施。再発防止を約束する声明を発表した。
王楚欽のラケットトラブルは、昨年7月30日のパリ五輪でもあった。混合ダブルスで金メダル獲得後、国旗を掲げるためにラケットを脇に置いていたが、殺到したカメラマンにより踏まれてしまい、使い物にならない状態に。翌日のシングルスではスペアのラケットを使い、敗退となった。
中国メディア「解放日報」は「王楚欽は、ITTFに対して自分の意見を示す義務があると考えているようだ。試合後のインタビューでも『自分は大きな大会で2回、こういう経験をした。2年に一度の大会でも、4年に一度の大会でも(選手にとっては)大変貴重な機会だ。だから、意見を示し、注意を喚起したいと思う。有効で、いい結果が出ることを願っている』と述べた」と伝えている。
(THE ANSWER編集部)