「ゴルフを辞めなければ…」 32歳・堀奈津佳が首位発進、13年の苦悩を拭う「感情を動かされた」瞬間
国内女子ゴルフツアーのSKY RKBレディスは16日、福岡雷山GC(6489ヤード、パー72)で開幕。初日はツアー2勝の堀奈津佳(サニクリーン)が8バーディー、ボギーなしの64で回り、8アンダーで10年ぶりとなる単独首位での発進となった。12年も優勝から遠ざかっている32歳。リーダーズボードの一番上に名前があることを「不思議な感じ」としながらも、長く続く低迷に「ゴルフを辞めなければならないのかな」と考えていたことも明かした。

SKY RKBレディス
国内女子ゴルフツアーのSKY RKBレディスは16日、福岡雷山GC(6489ヤード、パー72)で開幕。初日はツアー2勝の堀奈津佳(サニクリーン)が8バーディー、ボギーなしの64で回り、8アンダーで10年ぶりとなる単独首位での発進となった。12年も優勝から遠ざかっている32歳。リーダーズボードの一番上に名前があることを「不思議な感じ」としながらも、長く続く低迷に「ゴルフを辞めなければならないのかな」と考えていたことも明かした。
完璧なラウンドだった。インスタートの11番、14番でともにで2メートルを入れてバーディーを重ねると、15番では7メートルを沈めた堀。これで波に乗ると、アウトに回った後半は1、2番で連続バーディー。5、6番でも伸ばし、最終9番パー4では残り157ヤードから2打目を8Iでピン横1.3メートルにピタリと寄せ、バーディーフィニッシュした。
ラウンド後は「一日を通して縦の距離感も良かったですし、良いパッティングを最後まで続けられていました」と納得の様子。2015年のTポイントレディス以来、10年ぶりとなる首位発進にも「(コースは)難しい印象だった。こういうスコアが出て嬉しい」と語った。
2013年3月のアクサレディス、同6月のアース・モンダミンカップと2勝を挙げ、一気に注目を浴びた堀。しかし、その後は不振に陥り、妹の琴音の活躍の陰に隠れるようになった。「私は良くなかった時期が長かったので。その時にゴルフを辞めなければならないのかなと、考える日々もあった」という。それだけに「そんな中で今日1日やってきてよかったと思えています。私、優勝したんですかね……」と笑った。
今年に入って心が震える瞬間があった。「遥加ちゃんが優勝した時は16番くらいから泣いていました」という3月のアクサレディス。同学年にあたる工藤遥加が悲願の初優勝を飾った。「自分の感情が動きましたね。まだまだ行けるんだと思わせてくれるので嬉しかったです。自分も頑張らないとな~という気持ちになりました」と意欲を燃やすキッカケをもらった。
リーダーズボードの一番上に自分の名前があることについては「ちょっと不思議な感じでした。もう一人の自分がいるのかな、という錯覚に陥るような感じです。自分の置かれている状況で、もう一人の自分がいるような感覚です」という。目指すは12年ぶりのツアー3勝目。「いつも自分のいいショット、いいパットを続けていきたいという気持ちはあるので明日も」と前を向いた。
(THE ANSWER編集部)