井上尚弥のフェザー級挑戦に懸念「厳しい戦いになるかも」 元5階級制覇王者ドネアが分析「僕なら上げない」
ボクシングの元5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)が、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)のフェザー級挑戦に懸念を示した。WBA世界同級1位のラモン・カルデナス(米国)との4団体防衛戦で8回45秒TKO勝ちを収めたが、「彼にとっては厳しい戦いになる」と語っている。

フェザー級挑戦に見解
ボクシングの元5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)が、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)のフェザー級挑戦に懸念を示した。WBA世界同級1位のラモン・カルデナス(米国)との4団体防衛戦で8回45秒TKO勝ちを収めたが、「彼にとっては厳しい戦いになる」と語っている。
井上は4日(日本時間5日)、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでカルデナスと対戦。2回終了間際、カウンターの左フックを被弾し、ダウンを奪われた。それでも3回以降は反撃。7回にダウンを奪い返すと、8回に猛ラッシュで試合を決めた。
世界戦11連続KO勝利を挙げ、77年ぶりに世界新記録を更新。米専門メディア「ボクシング・シーン」は「ノニト・ドネアが、126ポンド(フェザー級)でのナオヤ・イノウエの『体格の大きい相手』への限界を疑問視」との見出しでコメントを紹介。井上のフェザー級転向について見解を語った。
「僕ならフェザー級には上げないね。イノウエはフェザー級でも競争力はあるだろうが、より難しくなるだろう。確かにカルデナスは強打者でもあるが、イノウエは122ポンド(スーパーバンタム級)の男にダウンを奪われた。より体格の大きい選手、よりラフな選手との対戦は彼にとっては厳しい戦いになるかもしれない」
カルデナス戦では猛烈な連打を浴びせ、圧巻のKO勝利を収めた。だが、ドネアは階級変更後のパフォーマンスを疑問視。「イノウエのパワーは上のカテゴリーでも、現在と同じくらい通用するだろうか? 彼はカルデナスにストレートを浴びせ、カルデナスは何発か耐えたが最終的にはパワーに屈した。しかし、体格の大きい選手ならもっと上手く(パンチを)受けることができるだろう」と、厳しい目を向けた。
フライ級から階級を上げ、フェザー級でも世界王者になったドネアは、「もし賢いファイター相手に、イノウエがこのような戦い方をすれば、一歩後れを取るかもしれない。僕がかつてそうだったように、彼はパワー一辺倒だった」と懸念を示していた。
(THE ANSWER編集部)