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プロテスト5回落ちた22歳が全米女子OP出場切符 涙の池羽陽向「友人が豪州での武者修行を勧めてくれたおかげ」

ゴルフの全米女子オープン日本予選会が22日、千葉・房総CC房総ゴルフ場(東C=6519ヤード、西C=6413ヤード、ともにパー72)で開催された。計129人(プロ92人、アマ37人)が出場し、東西コースの計36ホールをプレー。サイ・ペイイン、池羽陽向、林菜乃子、泉田琴菜、長澤愛羅(アマチュア)の上位5人が出場権を手にした。

全米女子オープン日本予選会を突破した長澤愛羅、池羽陽向、サイ・ペイイン、林菜乃子、泉田琴菜(左から)【写真:編集部】
全米女子オープン日本予選会を突破した長澤愛羅、池羽陽向、サイ・ペイイン、林菜乃子、泉田琴菜(左から)【写真:編集部】

全米女子オープン日本予選会

 ゴルフの全米女子オープン日本予選会が22日、千葉・房総CC房総ゴルフ場(東C=6519ヤード、西C=6413ヤード、ともにパー72)で開催された。計129人(プロ92人、アマ37人)が出場し、東西コースの計36ホールをプレー。サイ・ペイイン、池羽陽向、林菜乃子、泉田琴菜、長澤愛羅(アマチュア)の上位5人が出場権を手にした。

 通過確率3.87%の戦い。2年連続でトップ通過を果たしたペイインは「本当にうれしいです」と声を弾ませた。昨年の本大会は予選落ちしているだけに「今年は予選通過をしてリベンジしたいです。自分がどれだけ成長しているかを確かめたいです」と前を見据えた。

 22歳でプロテスト未合格の池羽は嬉し涙を流した。

「テストは5回受けて全部、2次で落ちています。去年も落ちて『もう、辞めよう』という気持ちになった時に、友達がオーストラリアでの武者修行を勧めてくれたおかげです」

 高校時代から尾崎将司に師事し、ジャンボ邸で練習を重ねてきた。そして、決意して今年1~3月にオーストラリアツアーに挑戦。ホームステイをしながら7試合を戦い、5位で来季のシード権を獲得した。出会った選手は陽気で、ピンチになっても「イージー、イージー」と口にするマインドを学び、この日につなげたという。

「本当に淡々とプレーできました。もっと、海外でプレーしたい、と思っていたのでうれしいです。ジャンボ邸で一緒に練習したことのある真央ちゃん(西郷真央)が、私を覚えてくれていたらうれしいです」

 林は初めて1日36ホールを回り、憧れの大会出場を決めた。師事する芹澤信雄に教わったパットが武器になったという。

「最後の方は足がつりそうでしたが、パットに救われました。今季初出場だったヤマハレディースオープン葛城の後、芹澤さんにリズムをゆっくりにしたストロークを教わり、今日はジャストタッチのパットばかりでした。世界メジャーに出場することが夢だったので、しっかりと楽しみたいです」

 高校時代、米国のIMGアカデミーで腕を磨いていた泉田は、最終9番で5メートルの下りスネークラインを決めて出場権を手にした。

「最後のパットが決め手でした。いつかは絶対に出てみたい大会でしたし、出るからには上を目指したいです」

 そして、アマチュアの長澤は通算2アンダーで並んだ3人とのプレーオフを1ホール目のバーディーで制し、ラスト1枚の切符を手にした。

「3打目は残り86ヤードでフォローを計算し、58度ウェッジでキャリー70ヤードと思って打ちました。『絶対に自分が残るんだ』という強い気持ちが出ました」

 ナショナルチームに選ばれているエリートだが、全米女子オープンは「遠い存在だった」という。だからこそ、目標は敢えて立てず「いい経験にしたいです」と繰り返していた。

 海外メジャーの中でも「最も権威のある」とされる全米女子オープンには、世界ランキングなどで古江彩佳、山下美夢有、竹田麗央ら13人が出場を決めている。いずれも国内外で活躍してきたトッププロだが、この日の予選会での通過者には、国内ツアーのシード選手は1人もいなかった。

<2025年全米女子オープン 日本予選会通過者> ※はアマチュア
1位(-6)サイ・ペイイン(70、68)
2位(-4)林菜乃子(68、72)、池羽陽向(70、70)
4位(-3)泉田琴菜(73、68)
5位(-2)※長澤愛羅(68、74)
(5位は同スコアで藪下真衣、木村葉月=ともにアマが並び、プレーオフで長澤が通過)

【過去5年の日本予選会からの本戦出場者と本選結果】※はアマチュア

・2024年(房総CC房総G) 尾関彩美悠(36位)、河本結(39位)、藤田さいき(予落)、サイ・ペイイン(予落)、木村彩子(予落)

・2023年(房総CC房総G) 岩井明愛(予落)、佐藤心結(53位)、木下彩(13位)、脇元華(予落)、三ヶ島かな(68位)

・2022年(房総CC房総G) 濱田茉優(予落)、高木優奈(69位)、識西諭里(予落)、早川夏未(予落)、※馬場咲希(48位)、※伊藤二花(予落)

・2021年(横浜CC) 仲西菜摘(予落)、川満陽香理(予落)、三宅百佳(予落)、勝みなみ(予落)、※小暮千広(予落)

・2020年 新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)



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