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欧州競馬で12人騎乗停止を生んだ17歳騎手 15馬身差逃走劇は嬉しい初勝利「差はわからなかった」

欧州競馬で生まれた伏兵による大差での逃げ切り勝ちがさらに波紋を広げている。アイルランドで行われた長距離戦で大逃げを打った馬が、後方の馬の仕掛けに乗じて15馬身差の逃げ切り勝ち。レース後に優勝馬以外の全ジョッキーが騎乗停止になるという衝撃の裁定が下されたレースだったが、これがキャリア初勝利となった若手騎手は「どれくらい差がついているのか気づかなかった」と無欲のレース運びだったことを英専門紙に語っている。

欧州競馬で生まれた伏兵による大差での逃げ切り勝ちがさらに波紋を広げている(画像はイメージです)【写真:Getty Images】
欧州競馬で生まれた伏兵による大差での逃げ切り勝ちがさらに波紋を広げている(画像はイメージです)【写真:Getty Images】

愛ダンドーク競馬場での長距離戦で伏兵が圧勝

 欧州競馬で生まれた伏兵による大差での逃げ切り勝ちがさらに波紋を広げている。アイルランドで行われた長距離戦で大逃げを打った馬が、後方の馬の仕掛けに乗じて15馬身差の逃げ切り勝ち。レース後に優勝馬以外の全ジョッキーが騎乗停止になるという衝撃の裁定が下されたレースだったが、これがキャリア初勝利となった若手騎手は「どれくらい差がついているのか気づかなかった」と無欲のレース運びだったことを英専門紙に語っている。


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 現地1日にアイルランド・ダンドーク競馬場で行われた一般戦(AW3200メートル)。先頭に立った単勝19倍の伏兵・レッキングボールポール(騙6、P・マリガン)は逃げ足を伸ばし、大きなリードを持って最終コーナーを回った。手応えが楽なレッキングボールポールを捕まえようと後方の馬たちもずらりと横並びになって追い上げたが、時すでに遅し。ケビン・ヒーリー騎手に導かれた逃げ馬は、2着馬に15馬身差をつけて入線。勝ちタイムは3分35秒24だった。

 英専門紙「レーシングポスト」は「『自分がどれだけ先を行っていたのか気づかなかった』――ダンドークで騎手13人中12人が5日間の出場停止処分を受けるというドラマが起きた」との見出しで記事を掲載。「アマチュア騎手のケビン・ヒーリーは、ダンドークで行われた2マイルのアマチュアハンデキャップでレッキングボールポールに騎乗し、ルール上初勝利を収めたことに喜びを表した。しかしレースは残りの騎手12人に5日間の騎乗停止処分を科し、終えることとなった」と記し、ヒーリー騎手のキャリア初勝利と、仕掛けが遅れた他の12人の騎手に騎乗停止という厳しい制裁が科されたことを伝えた。

 同紙は「ヒーリーは自身のキャリアの中で最も簡単な勝利を楽しんでいたにもかかわらず、彼はルールに基づいて3回目の騎乗でマークを外すことができて興奮していた」と記した上で、ヒーリー騎手のコメントを紹介。「ポール(マリガン)にとって彼は真剣に走る馬で、フェアプレーだ。だって彼はこれが出走して3週目だし、丈夫な馬だからだ」とマリガン調教師の指示通りの騎乗だったことを明かしている。

「本当にうまくやった。実はホームのカーブを曲がるまで、どれくらい差がついているのか気づかなかった。それで、多くの馬を後ろに置き去りにしていると分かって、あまり心配でなくなった。ポールが息を整えて、私は背中に鞭を打ったんだ。でも自分がどれだけ先を行っていたのか気づかなかった」

 17歳の見習い騎手であるヒーリー騎手はこれが嬉しい初勝利。レッキングボールポールは昨年のこの時期は障害レースを走っていたが、平地に戻ってこれが通算3勝目となった。「ポールは私の父とは良い友達で、父が私に乗りたいかと聞いてくれたんだ。信じられなかったけど、初勝利ができて嬉しい。3回目の騎乗だったけど、勝利できて最高だった」。15馬身差圧勝、12人が騎乗停止というレースは多くのドラマを生んだようだ。

(THE ANSWER編集部)




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