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「11-0」が話題になった世界卓球 消えた「不文律」に中国メディア言及「公平な立場に立ち…」

25日まで行われた世界卓球団体戦(韓国・釜山)は、男女ともに中国の優勝で幕を閉じた。日本も男女ともに激闘を繰り広げ、特に女子は中国との決勝で優勝にあと一歩と迫るなど、卓球ファンを熱狂させた。数多くの名場面、珍事も生まれたこの大会を振り返る。日本の予選リーグ第3戦・南アフリカ戦で現れた「11-0」のゲームスコア。卓球界での“不文律破り”は国内外で話題を呼んだ。

予選リーグ第3戦に出場した木原美悠【写真:ワールドテーブルテニス提供】
予選リーグ第3戦に出場した木原美悠【写真:ワールドテーブルテニス提供】

世界卓球団体戦で議論を生んだ“完封試合”

 25日まで行われた世界卓球団体戦(韓国・釜山)は、男女ともに中国の優勝で幕を閉じた。日本も男女ともに激闘を繰り広げ、特に女子は中国との決勝で優勝にあと一歩と迫るなど、卓球ファンを熱狂させた。数多くの名場面、珍事も生まれたこの大会を振り返る。日本の予選リーグ第3戦・南アフリカ戦で現れた「11-0」のゲームスコア。卓球界での“不文律破り”は国内外で話題を呼んだ。


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○WTTは公式SNSで「遠慮しなかった」と衝撃の一報

 18日に行われた予選リーグ第3戦で、第1試合に出場した木原美悠はいきなり第1ゲームで11-0の完封勝利。第2、第3ゲームも圧倒してストレート勝ちした。続く第2試合でも平野美宇がやはり第1ゲームで11-0の勝利を収めると、第2ゲーム途中まで怒涛の20連続ポイント。力の差を見せつける内容だった。

 ワールドテーブルテニス(WTT)も平野の試合について「日本はこの試合で遠慮しなかった」と圧勝を速報。試合後は南アフリカの選手が日本選手にサインを求めるシーンも見られ、一緒に記念撮影にも応じるなど友好ムードだった。

○「張怡寧が福原愛に使った“不文律”はなぜなくなったのか」

 とはいえ、卓球界では長らく「11-0」のスコアは作らないという不文律があり、相手に1点を取らせるという暗黙のルールが存在していたのも事実。今回、それを2人の日本選手が破ったことで、周辺はざわついた。中国メディア「上観新聞」は17日のグループリーグの中国女子と台湾男子の試合でも「完封試合」があったことに触れ、「卓球の世界ではかつて、11-0では相手選手の立場がなくなるので、11-0は何らかの形で回避した方がいいとの不文律があった。しかし、その後、手加減をしたのではかえって相手に失礼だとの意見も出て、見解は一致をみていない」と伝えた。

 記事では2008年の北京五輪女子シングルスで当時の絶対女王・張怡寧(中国)が福原愛(日本)との試合で11-0を回避したことに言及。張が後になって「11-0にはしないという不文律があるから、どうやって1点落とそうかと考え、最終的に『自殺(故意に失点)』した」と語ったコメントを紹介した。

 近年は「リードした選手は1点譲ることで集中力、緊張感が緩み、リードされている選手の立場から見れば、1点譲られることが打ち負かされた気持ち、挫折感が生まれる可能性もある。公平な立場に立ち、両者が自分の最高のものをできる限り出し尽くすべきだ」という意見があることも指摘。世界選手権という最高の舞台がスポーツマンシップのあり方を考え直す機会となった。

(THE ANSWER編集部)



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