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「ルールはない。君の意見に従うだけだ」 大谷翔平のリアル二刀流、覚醒へ奔走した恩師の言葉

米大リーグ・エンゼルスで2020年から2022年の途中まで大谷翔平投手(現ドジャース)を指揮したジョー・マドン元監督が、「投打同時出場」実現の秘話を改めて明かした。二刀流として十分な機会を与えられていないと感じていたマドン氏は、エンゼルス監督就任後「すぐに相談した」と回顧。大谷に適切な打席数を与えるために「数多くの手口を使った」と尽力したことを振り返った。

エンゼルス時代の大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス時代の大谷翔平【写真:Getty Images】

2020年から2022年途中までエンゼルスの監督を務めたマドン氏

 米大リーグ・エンゼルスで2020年から2022年の途中まで大谷翔平投手(現ドジャース)を指揮したジョー・マドン元監督が、「投打同時出場」実現の秘話を改めて明かした。二刀流として十分な機会を与えられていないと感じていたマドン氏は、エンゼルス監督就任後「すぐに相談した」と回顧。大谷に適切な打席数を与えるために「数多くの手口を使った」と尽力したことを振り返った。


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 先発投手として登板した日に、打者として本塁打を放つ。“リアル二刀流”は今でこそ見慣れた光景になりつつあるが、マドン氏がいなければ大谷のそんな姿を見る機会はなかったかもしれない。MLB専門局「MLBネットワーク」の番組「MLBトゥナイト」に出演したマドン氏は、「(投打)両方をする機会を十分に与えられていなかった」と監督就任前の大谷の状況についてに言及した。

 当時は先発投手が指名打者(DH)を兼務できる、いわゆる「大谷ルール」は存在せず、登板日は投手に専念。また、登板前後には休養日が設けられていた。しかし、カブス監督時代から大谷の二刀流に更なる可能性を感じていたマドン氏は、2020年にエンゼルスの監督に就任した際「すぐにそれについて相談した」と起用法に意見したという。

「ペリー(ミナシアンGM)も私と同じ意見で、スプリングトレーニングでは素晴らしい話し合いができた。『もうルールはない。君(大谷)の意見に従うだけだ』ということになったんだ」。コロナ禍で短縮シーズンとなった上、故障もあった2020年は2試合の登板に留まったが、翌2021年4月にメジャー移籍後初の投打同時出場が実現。いきなり本塁打を放つなど、衝撃を与えた。

 マドン氏は登板前後の休養日も撤廃。2022年に両リーグDH制が採用される前には、DH制がないナ・リーグ本拠地の試合で外野手として起用することも。「彼に適切な打席数を与えられるように数多くの手口を使った」と尽力したことを明かした。その年、大谷は投手として9勝2敗、防御率3.18、打者として46本塁打、100打点を記録。満票でア・リーグMVPに輝く伝説的なシーズンを送った。

(THE ANSWER編集部)



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