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香港の壁を突き破ったロードカナロア 衝撃の5馬身差圧勝を忘れない地元名手「信じられないこと」

競馬の香港国際競走は10日、香港のシャティン競馬場で行われる。4つのG1競走に日本からも多数参戦し、激戦が予想される。日本人ファンの記憶に強烈に刻まれているのがロードカナロア(父キングカメハメハ)。2012、2013年のG1香港スプリント(芝1200メートル)を連覇し、「世界の短距離王」の名をほしいままにした。有終の美を飾った2013年のレースでは2着に5馬身差をつける圧勝。当時、3着馬に騎乗していた香港の名手は地元紙に「見ていて本当に信じられないことだった」と衝撃を回顧している。

2013年香港スプリントで世界を震撼させたロードカナロア【写真:Getty Images】
2013年香港スプリントで世界を震撼させたロードカナロア【写真:Getty Images】

2013年G1香港スプリントで3着に敗れた

 競馬の香港国際競走は10日、香港のシャティン競馬場で行われる。4つのG1競走に日本からも多数参戦し、激戦が予想される。日本人ファンの記憶に強烈に刻まれているのがロードカナロア(父キングカメハメハ)。2012、2013年のG1香港スプリント(芝1200メートル)を連覇し、「世界の短距離王」の名をほしいままにした。有終の美を飾った2013年のレースでは2着に5馬身差をつける圧勝。当時、3着馬に騎乗していた香港の名手は地元紙に「見ていて本当に信じられないことだった」と衝撃を回顧している。


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 一瞬でケリをつけた。2013年のG1香港スプリントに出走したロードカナロア。香港名で「龍王」と呼ばれたスプリンターは好スタートを切ると、鞍上の岩田康誠騎手は中団の外で折り合ってレースを運んだ。4コーナーでは雁行する先行3頭の外を回って追撃開始。持ったままの手ごたえで最後の直線、残り400メートルに差し掛かると岩田騎手はゴーサインを出した。反応したロードカナロアは鋭く伸びて、後続を一気に突き放す。最後までスピードは落ちることなく、堂々の連覇達成。勝ちタイムは1分8秒25。2着ソールパワーに5馬身差の圧勝だった。

 このレースで3着に入ったフレデリックエンゲルスに騎乗していたのは、日本でも騎乗経験があるザカリー・パートン騎手。今年の香港スプリントで本命視されるラッキースワイネスで同レース3勝目を目指すが、10年前の「衝撃」は今も頭に焼き付いているようだ。

 香港紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」の系列メディア「HKレーシング」は「ザック・パートンは、記録的な香港スプリントの破壊から10年経ち、ロードカナロアの急襲を思い出す」との見出しで記事を掲載。「10年前の今週、シャティンでロードカナロアがライバルを敗走させたとき、チャンピオンジョッキーのザック・パートンは単なる観客に成り下がった」「5馬身差での勝利は香港国際レースで最も大差をつけた記録として残り、ジョン・ムーア厩舎のフレデリックエンゲルスで3着に終わったパートンはショーを楽しむことしかできなかった」などと記した。

 同メディアはパートン騎手の談話も紹介。「国際スプリントはもちろんのこと、どんなレースでも3、4頭分、外を回りながら勝つのはかなり難しい。そこから突き放して5馬身差で勝ったことは、見ていて本当に信じられないことだった」とした上で、スプリンターだけではなくマイラーとしての資質についてもこう語っている。

「彼が私たちに見せてくれたのは、明らかに彼がとても優れたスプリンターであったことだが、1マイル以上でも勝利した。あのレベルでそれができるのはとても稀な馬だが、明らかに彼にはスタミナがあり、スプリントでやったように(マイルの)フィールドを打ち負かすことができたことでそれを示した」

 今も香港のトップジョッキーに刻まれる衝撃。「彼は印象深い馬だった。彼は大きくて強かった。彼はただ勝つことだけが目的だったんだ」。日本が生んだ不世出のスプリンター“世界のロードカナロア”を超える馬は出てくるのか。

(THE ANSWER編集部)

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