4頭立てだった英障害G2レース

　欧州競馬で強豪馬によるまさかの“スタート拒否”という珍事が発生した。現地25日に英アスコット競馬場で行われた障害G2レースで、1番人気に支持されたG1・6勝馬がスタート地点で1歩も動かずに競走中止に。英メディアは「彼は不機嫌だった」と調教師の談話を紹介している。

【注目】CW-Xを川澄奈穂美選手がお試し　運動パフォーマンスを支える「股関節サポート機能」って？（W-ANS ACADEMYへ）

　まったく走る気が見えなかった。アスコット競馬場で行われた障害G2レース「ニルバーナ・スパ・1965チェイス」（4歳上、約4200メートル）。スタート地点に集まった4頭はゲート式ではなく、係員の合図で発走するバリヤー式で3頭が走り出したが、1番人気に推されたシーシキン（騙9・ヘンダーソン、父ショロコフ）は横を向いてしまい、騎手が促してもその場に立ち尽くすだけで、結局競走中止となった。

　英公共放送「BBC」は「アスコットではオッズ1番人気のシーシキンがレースを拒否するというショッキングな出来事が起こった」などの驚きを伝える見出しで報道。本文ではヘンダーソン調教師が「彼は毎日首尾よく取りかかる。たまに風変りな性格になるが、でも必ず首尾よく取りかかる。絶対に頭を背けたりはしない。今日は機嫌が悪くて動く気分ではなかったみたいだ」という談話も紹介し、「アスコットではヘンダーソンはシーシキンについて戸惑いを隠せず、来月のキングジョージ6世チェースで同じパフォーマンスを繰り返すのではないかと懸念していた」と次走への不安も指摘している。

　シーシキンはここまで障害G1を6勝している実力馬。障害レースシーズンに合わせ、4月13日のG1レース勝利から226日ぶりのレースだった。