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藤浪晋太郎、指揮官の信頼も掴んだ7月被打率.149&WHIP0.77 6月から適応、首位球団で貴重戦力に

米大リーグ・オリオールズの藤浪晋太郎投手は7月、12試合に登板して2勝1敗、防御率3.14の成績を残した。7月途中にアスレチックスからトレードで移籍。月間の被打率.149、WHIPは0.77と、苦しんだメジャーデビュー当初からは見違えるような投球を披露。ア・リーグ東地区首位を走るオリオールズでも貴重な戦力として計算されそうだ。

オリオールズの藤浪晋太郎【写真:ロイター】
オリオールズの藤浪晋太郎【写真:ロイター】

藤浪は7月、14回1/3で19奪三振

 米大リーグ・オリオールズの藤浪晋太郎投手は7月、12試合に登板して2勝1敗、防御率3.14の成績を残した。7月途中にアスレチックスからトレードで移籍。月間の被打率.149、WHIPは0.77と、苦しんだメジャーデビュー当初からは見違えるような投球を披露。ア・リーグ東地区首位を走るオリオールズでも貴重な戦力として計算されそうだ。


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 7月20日(日本時間21日)にトレード移籍した藤浪。加入後の2試合こそ失点したものの、そこから3登板では4回2/3を1安打無失点、7奪三振と好投している。100マイルを超える剛速球と鋭いスプリットなどで、30日のヤンキース戦では2回無失点、4奪三振。試合から一夜明け、ブランドン・ハイド監督が「ファンタスティックな投手だ」「ここ最近の登板では、彼は素晴らしい球を見せてくれており、私たちは彼に興奮しているよ」などと絶賛したことを米地元局「MASN」が伝えている。

 藤浪の成績を月間別にみると、徐々にMLBに適応していったことがわかる。

4月:6登板(18回)、0勝4敗、防御率13.00、四死球19、奪三振16、被打率.303、WHIP2.17
5月:11登板(12回)、2勝1敗、防御率10.50、四死球9、奪三振15、被打率.250、WHIP1.67
6月:10登板(11回1/3)、1勝2敗、防御率3.97、四死球6、奪三振10、被打率.320、WHIP1.68
7月:12登板(14回1/3)、2勝1敗、防御率3.14、四死球5、奪三振19、被打率.149、WHIP0.77

 開幕は先発ローテの一員で迎えたものの、4月1日(同2日)のエンゼルス戦で3回途中8失点。防御率「30.86」となるほろ苦いデビューだった。初登板から自身4連敗となり、リリーフに配置転換。以降も制球に苦しむ場面が多かった。

 変化が表れ始めたのが6月だった。20日(同21日)のガーディアンズ戦から、12戦連続で四球ゼロ(死球は1)と安定。その間14イニングで14奪三振と、相手を力で抑え込むシーンも数多くみられるようになった。

 なかなか2ケタを割らなかった防御率も現在は8.08にまで良化。首位を走るチームにトレードで求められ、大事なリリーフの一員として期待されるまでになった。

 アスレチックスで2010年に完全試合を成し遂げ、現在は地元テレビ局「NBCスポーツ・ベイエリア」で解説者を務めるダラス・ブレイデン氏は「THE ANSWER」の取材に対し「彼は自分のボールの持つ力を理解したのではないか。フジには連続した成功体験が必要だったが、ついに自信を手にしたんだと思う」「ファストボールが102マイル(約164キロ)で膝下に決まる上に、スプリットは打者の視界から完全に消えてしまう。強打者としてもどうしようもないし、対応困難だろう」と語っている。

 ハイド監督は「彼がフェリックス(バティスタ)への橋渡し役となることができれば、素晴らしいことになる」と守護神へ繋ぐ役割も考えているようだ。シーズンもこれから終盤に向かっていく中、痺れる場面でマウンドに上がる藤浪にも期待がかかる。

(THE ANSWER編集部)





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