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観客の愚行が続くツール・ド・フランス 英誌が対策急務と提言「時限爆弾が刻々と進んでいる」

自転車の世界大会ツール・ド・フランスは、23日のゴールに向けて熱戦が繰り広げられている。今大会ではたびたび観客の妨害行為が起きているが、英専門誌は19日に行われた第17ステージの状況を問題視。「もっと真剣に観衆の規制をする必要があるだろうか?」と投げかけている。

20日までに第18ステージを戦い終えたツール・ド・フランス【写真:ロイター】
20日までに第18ステージを戦い終えたツール・ド・フランス【写真:ロイター】

第17ステージで再び起きた妨害行為

 自転車の世界大会ツール・ド・フランスは、23日のゴールに向けて熱戦が繰り広げられている。今大会ではたびたび観客の妨害行為が起きているが、英専門誌は19日に行われた第17ステージの状況を問題視。「もっと真剣に観衆の規制をする必要があるだろうか?」と投げかけている。


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 主役であるはずの2人の選手が、山岳ステージで行く手を遮られてしまっている。道の両側から飛び出している多くの観衆と、前方には車とバイクも停まっている。選手はその間をすり抜けてなんとか上っていくが、観客が次々と近づき、あろうことか体を触ったり、後ろから押したりする危険行為に及んだ。2人は転倒などせずになんとか密集を抜け出し、その後スピードを上げて駆け抜けていった。

 観客が原因となって転倒する選手が続出している今大会。この現状に、英国の自転車専門誌「ROULEUR」が声を上げた。「ツール・ド・フランスは、もっと真剣に観衆の規制をする必要があるだろうか?」と見出しを打った記事で、「ファンで溢れた坂道で事故が起きレースの勝敗が決まってしまうまで、時限爆弾が刻々と進んでいるようだ」と、最悪の事態を招きかねない状況にあると指摘した。

 第17ステージでの観衆による妨害行為については、「(第14ステージより)さらに悪い状況が起こった」と記しており、「デンマーク人のライダー(ヨナス・ヴィンゲゴー)は、コースの難関な上り坂のコーナーで停まっていた車とバイクに阻まれた上に、詰めかけたファンによってコーナーはさらに狭くなり、足を下ろさざるをえなかった」と行く手を阻んだ観衆を非難した。

 そして「このような事件がレースの勝敗を決めることになるまでどれくらいかかるだろうか?」と、問題を野放しにすればより深刻な事態を招きかねないと主張。「この問題に対してはっきりとした解決策はない。ツールにはファンが必要だが、より管理を徹底する必要があるし、そうしなければ、レースの人気が高まるにつれて、より多くの事件が発生することになるだろう」と、主役である選手を守るための対策が急務だと訴えた。

(THE ANSWER編集部)





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