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最大19点差を覆す神業ブザービーター Bリーグ秋田、劇的勝利の裏にあった1つのミス

古川(左)や田口成浩(中央)ら求心力の強いベテランの存在もチームの意思統一に役立っている【写真:B.LEAGUE】
古川(左)や田口成浩(中央)ら求心力の強いベテランの存在もチームの意思統一に役立っている【写真:B.LEAGUE】

あきらめない気持ちが引き寄せた幸運な勝利

 試合後の会見で総括を求められた前田HCは、以下のように話した。


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「選手たちが最後まであきらめずに戦ってくれた結果だと思います。40分を通して苦しい展開ではあったんですけど、アグレッシブにあきらめずにやってくれたことが勝利につながりました。苦しい状況ではあるんですが、こういったゲームをモノにすることで自信をつけて、成長していかなければなりません。そういった意味でも、今日の勝利は大きかったと思います」

 中山のラストショットについて、前田HCは「普通なら入りません」と苦笑。また、1点差に迫ったデイビスの3ポイントは、川崎の佐藤賢次HCいわく、グリンに3ポイントを打たせるための秋田のセットプレーを封じ、最終的にアウトサイドの決定率が低いデイビスに“打たせた”ものだった。

 このような点を踏まえると、秋田の勝利は、さまざまな幸運が重なった綱渡りの勝利と表現することもできる。ただ前田HCは、最終的な決定打が運であろうとも、とにかく勝てたことが大きいと言う。

「コルトンがいなくなって、正直チームとしては自信をなくした状況でした。昨日の完敗から今日勝つことができれば、チームは自信を得られるはず……。そんな考えが僕自身の大きなモチベーションになっていましたし、選手たちに自信を与えるためにも、なんとかして自分たちのスタイルを表現した上で勝ちたいと思っていました。あの(中山の)シュートが入ったから勝ちましたが、ずっと苦しい展開だったのは間違いありません。でも10点以上ビハインドがあっても、あきらめずにディフェンスをしていればチャンスがある。それを今日、選手たちが表現してくれました」

 4月12日現在、秋田は27勝17敗で東地区5位、ワイルドカード2位の位置につけている。クラブ史上初のプレーオフ進出に向けた道のりには、琉球ゴールデンキングスや千葉ジェッツ、宇都宮ブレックスといった強豪との対戦が控えているが、前田HCは「選手たちのコンディションを上手くマネジメントしながら、自分たちのスタイルを表現して勝ちをできるだけ多く積み重ねたい」とコメント。加えて、日本人選手の得点アップと、最後まであきらめないマインドがキーになると話した。

(青木 美帆 / Miho Aoki)

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