自分の適性は何にあるのか 競技転向で道が拓けたオリパラ3選手の“きっかけ”
パラカヌー日本代表・小松「きっかけは誰でも必要」
実は、この小松が参加した体力測定会こそが、世界で輝く未来のトップアスリートを発掘する国家プロジェクト「JAPAN RISING STAR PROJECT(通称・J-STARプロジェクト)」だ。
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日本スポーツ振興センター(JSC)がスポーツ庁、日本オリンピック協会日本パラスポーツ協会パラリンピック委員会、日本スポーツ協会と連携して2017年から始まったプロジェクトで、スポーツで世界に挑戦してみたいという人や新たな競技で自分の可能性を試してみたいという人に「きっかけ」を提供する。オリンピックでは7人制ラグビー、ウエイトリフティング、トライアスロン、バスケットボール、ビーチバレーボール、ハンドボール、ボート、ホッケー、陸上競技、スケルトンの10競技、パラリンピックでは夏季・冬季の全28競技を対象に、体力測定データなどから参加者の競技適性を見極め、選出されたアスリートを約1年に及び指導していく。
小松は4期生としてJ-STARプロジェクトに参加。わずか1年ほどで一変した自身のキャリアを引き合いに出しながら「決してハードルの高いプロジェクトではありません。きっかけは誰でも必要なもの。私も体力測定だと思って出掛けた場がきっかけとなり、カヌーと出会えました。まずは気軽に参加してほしいですね」と話す。
J-STARプロジェクトでは現在、5期生を募集している。12月末までに応募した候補者は体力測定などを経た後、適性を認められた対象競技で合宿や練習に参加することができ、その間はトップレベルの指導を受けられるばかりか、資金面での支援も受けられるという。今夏の東京パラリンピックには小松の他にも、車いすフェンシングの阿部知里と松本美恵子、ボッチャの木村朱里が出場するなど、プロジェクト修了者が活躍している。
まだ見ぬ自分、そして新たな競技の魅力に出会える場でもあるJ-STARプロジェクト。日常を変えたい、新しい刺激がほしい、と願う人には、うってつけのチャンスかもしれない。
(THE ANSWER編集部)