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蕎麦の出前がニュースポーツに 浅草を支え続けた「おかみさん魂」が生んだ新企画とは

冨永さん(中央)も会場で三味線を披露。イベントに彩りを添えた。「下町ですから、昔の子どもたちはお稽古に預けられた。そのとき習った三味線が、80歳超えて役に立ちました(笑)」
冨永さん(中央)も会場で三味線を披露。イベントに彩りを添えた。「下町ですから、昔の子どもたちはお稽古に預けられた。そのとき習った三味線が、80歳超えて役に立ちました(笑)」

思い出した閑散とした時代「ダメでもともと、やるっきゃない!」

 今でこそ国内外からの観光客で賑わう浅草だが、高度成長期以降は渋谷、六本木といった繁華街に人が流れ、閑散とした時代もあった。そのとき、商店街のおかみさんたちによって結成されたのが「浅草おかみさん会」。以降、会は様々な街おこしを企画。二階建てバスの運行や今では浅草を代表する一大イベント「浅草サンバカーニバル」などを企画・成功させ、浅草の街は活気を取り戻した。


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 その当時を思い出し、「病には勝てない」という諦めの気持ちから一念発起。冨永さんらは、昔から懇意にしている仲間へ「困っているの」とストレートに相談。話し合うなかで「出前走」の構想が固まった。

「今年はフードデリバリーが話題になったけれど、日本の出前の原点は江戸時代の蕎麦の出前。そこにヒントを得て、これはいいんじゃないの、となりました。

 その頃はまだ、みな萎縮していましたが『ダメでもともと、やるっきゃない!』と地域のみんなに協力を呼び掛けました。私たちおかみさん会は、仕事でも壁にあたるといつもこう。『ダメでもともと、やるっきゃない!』って気合が入るんです」(冨永さん)

 当日は地域の関係者が総出でイベントを運営。レース用の蕎麦せいろは蕎麦屋が用意し、副賞の熊手も店が提供してくれた。「予算がないのでお願い! と言って協力していただきました。お願いは得意ですから」と、冨永さんは快活に笑う。「やはり日ごろからお付き合い、人との繋がりを大事にしていますから。それがなければ、こんなことできません」

 イベントは大盛況のうちに終了。「思ったよりも、たくさんの方が観に来てくれてうれしかった」と振り返る冨永さん。「例えば、もっと距離を伸ばしたり、回遊性をつけたりと、もっともっと工夫して、来年以降も是非、続けていきたいと思っております」

 前回の東京五輪後、おかみさん会の働きによって息を吹き返した浅草。東京五輪の開催が決まっていた2020年、おかみさんたちの変わらぬ気概によって再び、活気を呼び戻す灯がともされた。

(THE ANSWER編集部)




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