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奥原希望、宿敵プサルラに完勝の理由 「打たせて、走らせて、崩して攻める」

勢い与える展開を悔やんだプサルラ「保守的になってしまったことが問題」

 8月の世界選手権や、17日のスーパーシリーズ第7戦韓国オープン決勝で、ファイナルゲームまでもつれる接戦だったが、今回はストレートで勝負がついた。奥原は「相手は、攻撃が鋭い選手。きっちりと対策ができた。韓国オープンでは(自陣コートの)前から(相手コートの)後ろ、後ろから後ろに返す球が甘くなってやられてしまいましたが、今日はきっちりと後ろに返して、相手に(わざと)打たせて、走らせて、崩して攻めるという攻撃パターンが終始できた」と展開力を勝因に挙げた。1ゲーム目の最後は、相手を後方に追いやった後、相手がネット前に落とそうとした球に素早く走り込み、跳び付きプッシュを力強く打ち込んだ。

 ネット際に落とし込む球のコントロールに苦しんだプサルラは「大きな敗因は、単純なミスが多かったこと。4回も同じようなエラーを起こしてポイントを譲ってしまった。セーフティーにプレーしようと思って保守的になってしまったことが問題だと思う。少しのミスが大きな意味を持つと意識するきっかけになる」と相手に勢いを与えた展開を悔やんでいた。

 宿敵を破った奥原は、2年ぶり2度目の優勝へ突き進む。「点差はありましたけど、少し何か流れが変わっていたら、どうなったか分からない試合。最後まで集中し切れたことが良かった」とつけ込む隙を与えない戦いぶりでさらなる勝利を目指す。翌22日に行われる準々決勝では、ツァン・ベイウェン(米国)と対戦する。

【了】

平野貴也●文 text by Takaya Hirano



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