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「作っても食べないから」で諦めない 子供の食わず嫌い防ぐ「家族の言葉がけ」とは

「冒険しよう」の欠如が生む食わず嫌い…大事になる家族の「美味しいね」

 さて、味覚は幼少期から形成されます。幼少期はなんでも口に入れたがりますが、中学生になると逆に「冒険しよう」という気持ちも失せてきます。ですから、子供の頃に好き嫌いが激しいと、栄養の偏りはなかなか改善されない傾向がみられます。

 ここで大事なのは「バランスの良い食事は手間がかかるから」「作っても食べないから」と諦めず、根気良く食卓に並べ、家族が「美味しいね」と食べることです。食卓に並んでいた料理や食材は子供たちのなかに無意識のうちにインプットされ、「そういえばこれ、親が食べていたな」と、ふと、食べてみようという瞬間が訪れるからです。

 食わず嫌いで避けていたものを食べるようになるきっかけは、様々。コーチやチームメイトに言われたから、ケガをしたから、強くなりたいと思ったから。どこかで食べるチャンスがあるので、「食べてみよう」という気持ちを促す要素を残してほしいと思います。

 強くなる、成長するための駒は最大限、持っておく。その駒は食べられる食材の数に比例する、と心に留めてください。子供の頃の食習慣は、後の体づくり、コンディションに全てつながっていることを保護者が認識するとともに、子供たちにも是非、伝えていってほしいと思います。

【了】

長島恭子●文 text by Kyoko Nagashima

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

 国内における様々なスポーツの国際大会において、栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJリーグ横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~2025年)ほか、モーグル、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。ジュニア世代と保護者に向けてのスポーツ食講座なども行う。また、世界各国のスポーツ栄養士とのネットワークを活かし、海外における最新のスポーツ栄養の取り組みや知見を発信するほか、多様な食文化とアスリートの栄養ニーズを橋渡しする専門家として活動中。

Let’s Eat Healthy:https://members.food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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