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カフェインがスポーツ競技力向上につながる理由 最大筋力、筋持久力に効果ありの研究も

コーヒーの飲みすぎと脚がつることに関係はある?

 さて、昨シーズン、ある選手から「コーヒーが大好きで1日7、8杯は飲むが、脚がつることと関係しているのか?」と質問されたことがありました。カフェインには利尿作用があることがよく知られているため、摂りすぎると脱水を促し、脚がつるのでは? と考えたためです。

 確かに、カフェインには利尿作用がありますが、カフェイン飲料を飲む時に水分も一緒に補給されますので、飲んだ先から脱水を起こすわけではありません。また、脚がつる原因は脱水だけではありませんので、カフェインの摂りすぎが心配という方は、量を減らしたり、水をしっかり飲んだりして様子も見るとよいでしょう。繰り返しますが、カフェインに対する体の反応は個人差が大きいため、日々のコンディションと照らし合わせながら適量を見つけるようにしましょう。

 海外のチームや国内の外国人選手をみていると、カフェインを摂取する人は、愛用するカフェイン飲料やタブレットなどをロッカールームに常備しています。日本では、コーヒー、エナジードリンク、紅茶、緑茶あたりがメジャーですが、彼らの愛用する商品は水やポテトチップス、ガム、ゼリーといったスナック、そして口から摂取するスプレータイプなど、バラエティに富んでいます。

 日本では、カフェインを積極的に活用する選手は多くはないという印象があります。しかし、良好なトレーニングやリカバリー、栄養補給を行っていても、さらにわずかな利益を追求したいというのがアスリートやアスリート支える人たちの願いでもあります。

 カフェインをパフォーマンスの向上のために取り入れる際は正しい知識をもって、専門家と共にトレーニングや競技シミュレーションにおいて十分に試した上で利用することをお勧めします。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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