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世界トップ選手は何を食べているのか 五輪選手村から見える「アスリート食の基本」

同じトレーニングでも食事の差で結果は変わる、大きな鍵握る栄養


ロンドンオリンピック選手村の食堂はビュッフェスタイルで食事を提供。すべての料理にエネルギー量(kcal)、脂質、糖質、タンパク質、食塩の量が明記されている。

 むしろ大事なのは「自分に合った食べ方」を身に着けること。アスリートは高いパフォーマンスを維持しながら体を強くするために、必要なエネルギー量を把握し、食事で摂取しなければいけません。調理法にこだわったり(例えば、肉や魚は網焼きや蒸し焼きにして余計な脂質を落とすなど)、いつ何をどのぐらい食べるべきかを考えられたりと、食べ方をコントロールできるか否かが重要です。近年では「穀物はなるべく精製されていないものを選ぶ」、「必要以上に塩分を摂らない」という考え方も欧米を中心に主流となっています。

 IOCの合同表明には、

――すべてのアスリートは、精神的・身体的能力を最大限発揮するため、練習や試合前・試合の合間・試合後の栄養の摂り方を身につけなければならない。

――栄養はアスリートの勝敗を大きく左右する重要な要素であり、能力を最大限に発揮するためには栄養の摂り方を身につけなければならない。

 とも記されています。同じトレーニングをしていても、食事の差で結果が変わる。栄養は、それだけ大きな鍵を握ると考えられているのです。

【了】

長島恭子●文 text by Kyoko Nagashima

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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