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今週のオークスは雨? 当たる年と当たらない年でズレる勝ち時計の悩み、馬場が重いと有利なのは

中央競馬のクラシック戦線は大詰めに差し掛かり、今週は25日にG1優駿牝馬(オークス)が東京競馬場の芝2400メートルで行われる。調教を通じてさまざまな視点から過去のG1レースを振り返る企画「調教捜査官の回顧録」を寄稿する競馬ライターの井内利彰氏にとっても一筋縄ではいかない大一番。自らの信念を貫いて14年前に大的中にたどり着いたものの、近年は調教理論との“ズレ”を感じることも。しかも今週末の天気予報は雨模様。難解なレースをどう紐解くか……。

2011年のオークスを制したエリンコート(左)【写真:産経新聞社】
2011年のオークスを制したエリンコート(左)【写真:産経新聞社】

G1オークス

 中央競馬のクラシック戦線は大詰めに差し掛かり、今週は25日にG1優駿牝馬(オークス)が東京競馬場の芝2400メートルで行われる。調教を通じてさまざまな視点から過去のG1レースを振り返る企画「調教捜査官の回顧録」を寄稿する競馬ライターの井内利彰氏にとっても一筋縄ではいかない大一番。自らの信念を貫いて14年前に大的中にたどり着いたものの、近年は調教理論との“ズレ”を感じることも。しかも今週末の天気予報は雨模様。難解なレースをどう紐解くか……。

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 私が出演している「競馬予想TV!」では、出演する予想家の予想するレースの過去10年の本命馬と回収率を紹介する。番組に出演した時の成績なので、過去10年で1回、2回しか出演していないと、たとえその結果が悪くても、それに対して触れられることはない。しかし、半数以上出演しているのに本命馬がすべて馬券圏外だったり、二桁着順だったりすると「ひどい成績ですね」と司会の見栄晴さんから図星な一言が放たれる。だから、過去10年成績が悪いと見栄晴さんを見ずに伏し目がち。だって触れられたくないもん。

 2011年のオークス。この時も過去10年の成績をフリップで振り返ったが、本命馬は1度も馬券圏内には入らず、回収率も0%だった。この時も「ひどい」というコメントをもらっていたのだが、不思議と「10年も当たっていなければ、そろそろ当たるかも」という不思議な自信があった。ただ、本命にしたのは単勝37.2倍(確定時)で7番人気のエリンコート。「井内は今年も外すんだろうな」という雰囲気が漂った中で予想バトルを繰り広げたことは今でも記憶にある。

 ただ、主観的に人気がないからと狙ったわけでなく、過去のオークスでは追い切り本数の多い馬、坂路で4F目が最速ラップを踏んだ馬が好走していて、客観的な調教データを基に本命を決めただけ。3歳牝馬なのにこれだけ調教内容が充実しているのだから、絶好調なのは間違いない。しかも、500万下(現1勝C)と忘れな草賞を連勝中。ただただ、一般的な評価が低かっただけだと思う。

 レース当日。東京競馬場で仕事があって現地観戦していたが、午後から雲行きが怪しくなり、10RではJRA発表で小雨。オークスの頃には本降りに近い雨が降っていた。馬場が重くなれば、より調教量の豊富な馬が有利になる。中団からレースを進めたエリンコートは3コーナーから徐々に位置取りを押し上げていき、最後の直線では逃げるピュアブリーゼに迫り、最後はクビだけかわしてゴール。3着ホエールキャプチャも含め、馬券圏内に入った3頭はすべて追い切り本数の多い調教内容だった。馬券が下手すぎて、単勝と複勝しか的中しなかったが、1万6000円の投資で15万9600円の回収。当たっていなかった10年分の回収はできたのかな。

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井内 利彰

調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。競馬予想TV!(フジテレビONE)に出演中。JRAの競馬場、ウインズのイベントに出演し、JRA主催のビギナーズセミナーの講師としても活躍。著書に「競馬に強くなる調教欄の取扱説明書」「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」などがある。

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