ジークスター東京「天王山」にホーム最多2150人集結 ほぼ満員で士気UP、ドローでも「見本」の試合に
ほぼ満員のスタンドに大賀智也オーナー「これからにつながる」
両チームの選手が激しく体をぶつけ合う音が、大歓声にかき消される中、試合はさらに白熱。刈谷が山田信也のゴールで28-27と突き放すが、ジークも元フランス代表のカプロティが無人の相手ゴールにロングシュートを流し込み同点。両者が意地と体を激しくぶつかりあった試合は、そのまま引き分けに終わった。
【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら
序盤に大量リードしたジークにとっても、後半試合を支配した刈谷にとっても、勝ち点2を奪えなかったのは悔しいはず。それでも、ジークの玉川主将は「楽しかった」と満足そうに振り返り、刈谷の渡部は「いい試合ができた」と言って愛知から来場したファンに深々と頭を下げた。
この日、2000人を超える観客でスタンドはほぼ満席。バスケットボールのBリーグやバレーボールのSVリーグの観客数には遠く及ばないものの、ハンドボールでも舞台が整えば選手の士気も上がり、内容も濃くなるという見本のような試合だった。
ジークの大賀智也オーナーは「勝てなかったことは残念ですが、これだけのお客さんの前でいい試合ができたことは、これからにつながる」と、雨の中集まってくれたファンに感謝し、その熱気の中で激闘を演じた両チームの選手たちを称えた。
前節まで3位にいた豊田合成が前日の試合に勝利して勝ち点40。同勝ち点ながら直接対決で連敗している刈谷が2位につけ、ジークが同39の3位でいずれも残り3試合。レギュラーシーズンの6位までが進出するプレーオフ(6月13~15日)は3連戦となるため、準々決勝がシードとなる2位以内に入ることが現実的な目標となる。
両主将がそろって口にしたのは「残り3つ勝つだけ」。ジークと豊田合成の直接対決(5月25日)が残るため、どちらも3連勝すれば2位以内が確定する。リーグHの初代王者を目指して「3強」の争いはファンを巻き込んでさらにヒートアップしそうだ。(荻島弘一)
(THE ANSWER編集部)