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2軍首位打者でもドラフトかからず「いらない選手だったんです」 オイシックス知念大成、規格外の“相棒”で狙う大変身

長尺バットですでに昨季1年間の本塁打に並んだ【写真:羽鳥慶太】
長尺バットですでに昨季1年間の本塁打に並んだ【写真:羽鳥慶太】

首位打者が誓ったスラッガーへの変身、手にするのは規格外の長尺バット

 後半戦になると、相手チームの外野手が知念の打席ではどんどん前に出て守るようになった。加えて、社会人野球まで投手の経験もある。自分を打席に迎えたら、果たしてイヤに思うだろうか。そんなことを自問自答する日々だった。

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 NPB球団からはドラフト指名に向けた調査書も届いたが、3時間半に及んだドラフト会議では最後まで名前を呼ばれなかった。ただ、知念に指名漏れへの驚きはない。それ以上に「変わらなくては」という思いが背中を押した。

 2年目を迎える前に考えたのが、スラッガーへの変身だ。昨季の本塁打はチーム2位の4本。長打率はチームトップの.431だったが、NPB球団へのアピールには足りないと考えた。「また首位打者お願いしますとよく言われますが、欲しいのはホームラン王です」と真顔で口にする。練習からファーストスイングで仕留めることを意識し、打球を遠くに飛ばすための秘密兵器も手にした。88センチという、現在のプロ野球ではあまりお目にかかれない長尺バットを使っているのだ。

 昨季使っていたのは、現在主流になっている85センチのバット。今季はそれを一気に長くした。遠心力をうまく使い、ボールをより遠くへ飛ばすのが狙いだが、重心がバットの先にあるためコントロールが難しくなる。「自分の特徴がもっと必要だなと。率を残しながら、もっと怖いバッターになりたい」。迎えた今季は26、27日のヤクルト戦で2試合連続本塁打を放つなど、ここまでチームトップの4本塁打。31安打はリーグトップと、二兎を追う挑戦は身を結びつつある。

 試行錯誤の日々が続く。バットは昨年の85センチから88センチまで、複数のモデルを持ち歩き、自身の体調や相手投手のタイプによって使い分ける。「まだ詰まったり、ファウルが多かったりで噛み合ってない気がする」と言う一方で、ハマった時の強烈な打球には手応えもある。自分はどういう選手になりたいのか、考え抜いて臨む2軍球団での2年目。トレードマークのフルスイングで、重い扉を開く。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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