原宿で男性から「時間ある?」 11月、後の世界女王アリサ・リウを呼び止めた声 5か月後に自ら連絡「ねえ、覚えてる?」

男性はリウがスケーターだとは知らず「見つけてくれてよかった」
5か月越しに実現した“ヘアモデル”の思い出を回顧し、天真爛漫に笑ったリウ。声をかけてきた男性はリウがフィギュアスケーターであることを知らなかった。もちろん、後に世界女王となるトップ選手ということも。
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「普段は声をかけられないんだけど。もしかしたら彼は『ちょっと彼女の髪の毛、酷すぎるなぁ。治療してあげなきゃ』って思ったのかも(笑)。でも、彼が私を見つけてくれて良かったわ。
(髪のデザインは)樹木だと考えるのが好きなの。成長するごとに年輪ができるでしょう? 最初のグリーンは2023年の冬にやったの。2024年の国内選手権の直後に2度目の染めを入れたの。こういう風に、1年ごとに輪状に色を入れていくのよ」
予期せぬ出会いを幸福感あふれる思い出に繋げてしまったリウは、13歳だった19年に史上最年少で全米選手権優勝。“天才少女”と期待されたが、16歳で電撃引退。名門カリフォルニア大ロサンゼルス校に進学するなど学業と重なるタイミングであったことが理由の一つだったが、今季復帰。いきなり世界選手権Vという離れ業をやってのけた。
怒涛のシーズンも最終盤。世界選手権からは休養を優先したようで「正直に言うと、その間にフリーを滑ったのは1回ぐらいだったかも。とても疲れていて、たくさん寝たわ」と明かす。
「もしハードにトレーニングしていたら、ここで疲れすぎてしまうだろうと思ったの。だから、ここでもう少し頑張れたらと思って、すごく楽にしてきた気がする。フリーでそれが生きることを祈りましょう」と19日のフリーへ意気込む。
チームで争うお祭りのような雰囲気もある大会。キス・アンド・クライでは米国国旗のデザインの浮き輪に腰かけるパフォーマンスも見せた。「本当に楽しい。まるでショーのようで、出場者のみんなも同じように感じている。遊び心があって、ウォーミングアップ中やプログラムの前でも、みんながお互いに顔を見合わせて、『なんてふざけたことを』って感じなの」と大いに楽しんでいる。
「みんながここで素晴らしい時間を過ごせるようにしたいわ」。ミックスゾーンに現れてからの約6分間で、女王はその場の記者にも笑顔を広げて爽やかに去って行った。
(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)