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楢崎正剛、24年間の告白 「声が届かなくても声を出す」から変わったGK人生の真実

代表では厳しいポジション争いを繰り返した【写真:Getty Images】
代表では厳しいポジション争いを繰り返した【写真:Getty Images】

川口、川島と争った代表守護神「頑張れるヤツが這い上がっていく世界」

 楢崎は日本代表へのチャンスも、早々に訪れた。プロ2年目の96年11月、アジアカップのメンバーとして、初めて代表メンバーに選出。そして98年のフランス大会では、代表の一員として初のW杯を経験する。

 とはいえ、代表には同時期に、長きにわたり切磋琢磨する川口がいて、その後、川島永嗣(ストラスブール)が現れる。チームでは不動のGKでも、代表では常に一つのポジションを争うチャレンジャーの一人だった。

「代表チームはスター選手の集まり。試合に出られなければ、皆が“なにクソ”と思う。そんななかで、頑張れるヤツが這い上がっていく世界だし、それをわかっているヤツが残っていく。試合に出て、結果を出して、評価をされる。その繰り返しです。試合に出場するチャンスを掴み、そこで力を出し切るためにすることは、日頃のトレーニングしかない。そのために、自分は何をするべきか? 僕は常にそういう気持ちで臨んでいたし、この気持ちがなくなったら終わりだと思ってやってきました」

 試合に出られないことが続けばモチベーションが下がる時もある。しかし、自分に自信を持つと同時におごり高ぶらず練習を積み重ねることが次につながる、と話す。出られないなりの理由が、何か必ずあるのだ、と。

「もちろん、疲れたり、気持ちが乗らなかったりと、調子の浮き沈みはあります。それでも、一日一日、ベストを尽くすことが重要。結局は、そうやって手を抜かず、誰にも負けない練習を続けてきたということが、自信につながりますから。そして、練習はただやるのではなく、必ず目的を持ってやる。試合で起きること、以前に起きて対処できなかったことを想定し、次はこうしよう、というプランをもって練習する。その繰り返しです。

 結果、実際の試合では似たようなシチュエーションは起こっても、全く同じことは起こりません。それでも、起こりうることに対する心構えが大事だし、『絶対に大丈夫』ということがないから、常に危機感があり、モチベーションにつながりました。

 それから、うまくいっている時も、何がうまくいったのかをちゃんと振り返り、わかることも大切。うまくいかないと反省するけれど、うまくいっている時って『このままで大丈夫や』って思いがちでしょう? でも実は、たまたまいい結果が出ただけ場合もある。きちんと分析することで、自分のものになると思います」

 代表では厳しいポジション争いを繰り返しながら、W杯を4大会経験。そして南アフリカ大会後に行われた2010年9月のグアテマラ戦終了後、34歳で「代表引退」を表明する。

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビューや健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌などで編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、サンマーク出版)、『カチコチ体が10秒でみるみるやわらかくなるストレッチ』(永井峻著、高橋書店)など。

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