涙の代表落ち悲劇を忘れない元女王 体脂肪7%で蘇った福部真子が五輪王手「徹底的に減量した」

今は笑って悲劇を振り返る「踏ん張って、踏ん張って、踏ん張って…」
地道な筋力トレーニング、食事管理を乗り越えられたのも「あの瞬間」があったから。今では満面の笑みで悲劇を振り返る。
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「去年が一番しんどかった。皆さんに慰めてもらって、今年は喜んでいただいた。幸せな選手だなと感じました。あれがあったから踏ん張れた。メンタルも成長できたし、『あの出来事があってよかった』とやっと言える。挫けそうなところで踏ん張って、踏ん張って、踏ん張って、自分と向き合うことをやめずに来たから走れた」
近年、記録が急激に伸びた日本の女子100メートル障害。五輪代表3枠へ、この日は予選から火花が散った。25歳の田中佑美が大会記録を0秒03上回る12秒91(追い風0.2メートル)の1組1着。しかし、3組の福部が12秒85(向かい風0.6メートル)で大会新を塗り替えた。昨年女王の元日本記録保持者・寺田明日香も12秒95(追い風0.6メートル)の好タイム。それぞれが五輪に懸けている。
高校時代にインターハイを3連覇した福部。一時は「天才」という肩書きに苦しんだが、2022年日本選手権で涙の初優勝を飾った。同7月のオレゴン世界陸上でも準決勝進出。パリ五輪で狙うのは日本人初の決勝進出だ。「パリで勝負ができないと、オレゴンから何も成長していないことになる」。そのために王座を奪還する。
「今年は絶対に笑顔で終わりたい。特大の笑顔でゴールできれば」
あと10台のハードルを一番で越えた先にパリがある。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)
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