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部活のお金を管理するのは誰? 米国の収支項目例を紹介、支出には「コーチ教育費」も

「THE ANSWER」がお届けする、在米スポーツジャーナリスト・谷口輝世子氏の連載「Sports From USA」。米国ならではのスポーツ文化を紹介し、日本のスポーツの未来を考える上で新たな視点を探る。今回は「米国の学校運動部の収支項目」について。

今回のテーマは「米国の学校運動部の収支項目」について(画像はイメージです)
今回のテーマは「米国の学校運動部の収支項目」について(画像はイメージです)

連載「Sports From USA」―今回は「米国の学校運動部の収支項目」

「THE ANSWER」がお届けする、在米スポーツジャーナリスト・谷口輝世子氏の連載「Sports From USA」。米国ならではのスポーツ文化を紹介し、日本のスポーツの未来を考える上で新たな視点を探る。今回は「米国の学校運動部の収支項目」について。

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 日本の学校運動部でも、学校単位や運動部単位で、活動にかかるお金の管理をし、会計報告がなされている。アメリカの公立中学・高校運動部では、どのような項目を立てて、お金の管理をしているのだろうか。アメリカには約1万4000の学区があり、学区ごとに教育予算が立てられているため、その数だけお金の管理方法があるが、一般的な項目をレポートする。

 まずは収入から。

○学区からの運動部予算

 学区の教育予算のうち、運動部予算はおよそ1~3%の学区が多いとされている。学区の教育予算の原資は税金だ。学区によって税収が違い、予算そのものが違うので、仮に同じ1%としても、その金額にはばらつきがある。学区教育委員会が何度も予算を審議し、次年度の予算が成立する。税収や補助金の少ない年度は、運動部予算も少なくなることがある。

○試合の入場券収入 

 運動部の試合はホームアウェー方式のため、ホームでの試合は、ホームの学校が入場料を集める。5ドル程度。徴収した入場料収入をどのように分配するかは各学区で異なる。全ての運動部の入場料収入を一括してまとめ、それを各運動部に分配する方式が多い。アメリカの運動部は、1880年ごろに生徒が全く自主的にスポーツ活動をしていたことから始まっており、当時は、生徒たちが活動資金を集めるために自ら入場券を販売していたという歴史的な経緯がある。1900年代以降には、学校側が管理するようになるのだが、生徒によるお金のトラブルを防ぐという理由もあった。

○ブースタークラブ(保護者、OB、地域などからなる支援クラブ)からの寄付や寄贈

 各運動部でブースタークラブを持っているケースと、全ての運動部を支援する学校単位のブースタークラブを持っているケースがある。この支援クラブは、活動に必要な備品の購入や金銭的援助をするが、ブースタークラブがコーチに謝礼を渡してもよいかなどは、各学校や学区で詳細な規則を設けて金額の制限や条件付けをしていることが多い。

○スポンサー

 学校の全運動部に対してのスポンサーと、各運動部を支援するスポンサー形式がある。こちらもお金の取り扱いをするだけに、各学校や学区で規則を設けている。公立校では、地元企業がスポンサーになり、その企業の横断幕や広告バナーがグラウンドに掲げられていることが多い。また、フランチャイズレストランのなかには、ホームチームを支援するというコンセプトで、各レストランが、その地元の高校運動部のスポンサーになっているものがある。

○参加費徴収、受益者負担

 徴収している学区と徴収していない学区がある。カリフォルニア州では公立高校での参加費徴収は禁じている。また、参加費徴収をするかどうかを学区教育委員会で決定するよう州法で定めている州や、支払い免除条件を設けるように法で定めている州が少なくない。運動部ごとに異なる金額を設定している学区と、全運動部一律の金額を設定しているところがある。

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谷口 輝世子

デイリースポーツ紙で日本のプロ野球を担当。98年から米国に拠点を移しメジャーリーグを担当。2001年からフリーランスのスポーツライターに。現地に住んでいるからこそ見えてくる米国のプロスポーツ、学生スポーツ、子どものスポーツ事情を深く取材。近著に『なぜ、子どものスポーツを見ていると力が入るのか――米国発スポーツ・ペアレンティングのすすめ』(生活書院)ほか、『帝国化するメジャーリーグ』(明石書店)『子どもがひとりで遊べない国、アメリカ』(生活書院)。分担執筆『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)分担執筆『運動部活動の理論と実践』(大修館書店)。

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