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女の子の夢「プロサッカー選手」を未来にも 実際に勝ち取ったなでしこ植木理子の使命

低迷した前半戦。だからこそ後半戦への思いは強い【写真提供:東京ヴェルディ】
低迷した前半戦。だからこそ後半戦への思いは強い【写真提供:東京ヴェルディ】

戦いの舞台はWEリーグへ 後半戦がいよいよ幕を開ける

 植木の戦いの場は、なでしこジャパンからWEリーグへ。しかし、所属する日テレ・東京ヴェルディベレーザは前半戦を終了したところで5位、植木自身も9試合で2得点と苦しんでいる。

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「正直、悔しい前半戦でした。勝てる試合を落としたりして、すごくもったいなかったですし、不甲斐ない前半戦だったかなと思っています。個人としても、2得点とゴール数も多くないし、チャンスメークの部分でもあまり関わることができなかった」

 その要因として、植木は「チームとしてゴールに向かう回数が減ってしまったこと」を挙げた。

「自分自身も攻撃への関わりが少なく、ボールを失う回数も多くてチームとしてボールを保持する時間が減ってしまった。それでもチームのやり方とは違うんですけど、強引に個人でゴールに向かうなど、リーグ戦を戦う上では必要な要素だと思うので、そういった意識を持っておく必要があったと感じています」

 だからこそ、後半戦への思いは強い。

「自分はFWなので、ゴールを取ってくることが一番チームに貢献できる部分ですし、求められてるところだと思っています。なのでそこはチームを勝たせるために、後半戦で一番力を発揮したいところです。ただ、得意なプレーではないんですけど、攻撃の起点となるプレーも絶対に必要なので、そういった部分をもっと磨いていきたいと思ってます」

 WEリーグ再開は3月5日。ベレーザは前半戦で引き分けた相手、AC長野パルセイロ・レディースとホームで対戦する。

「絶対に勝ちたい相手ですし、再開初戦は残りのリーグを戦う上でも大事な一試合だと思うので、勝ってチームに勢いをつけていきたい。それに個人としてもゴールから少し遠ざかっているので、自分がゴールを決めてチームを勝たせたい」

 将来の夢は「女子サッカーを広めること」。サッカー少女だった頃から、その思いは変わらない。3月に卒業予定の大学の卒論でも、WEリーグをもっと見てもらうための課題をテーマに選んだ。プロサッカー選手でありながら、その価値を存分に使って女子サッカーを広めたい。

「見てもらえれば、『面白い!』って思ってもらえるという自信があるので、いろんな人に見てもらいたい」

 植木は本気だ。そのためにも、まずはプロサッカー選手として結果を出すことが一番の近道だと理解している。その上で、女子サッカーの魅力を伝えていきたい、と。

【植木理子によるWEリーグ対戦相手紹介】
〇INAC神戸レオネッサ
ここまで負けていないというのが一番注目するポイントだと思います。チームとしての完成度も高いので、後半戦は絶対に勝ちたいと思います。

〇マイナビ仙台レディース
今年から多くの選手が加入した印象で、スピード感あるサッカーをしています。走る量はリーグの中でもトップかなと思いますし、特徴のある選手が多くいるので、気をつけないといけないチームです。

〇三菱重工浦和レッズレディース
開幕戦で対戦しましたが、やっぱり勝負強いと感じました。フィジカルの部分で強い選手がたくさんいるので、そこがこのチームの強みだなと感じます。

〇ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
皇后杯で負けてしまった相手ですが、ゴールを決め切る力が強いチームだと思うので、チャンスを作らせないことが大事だし、逆に自分たちがチャンスを作って決め切ることが勝敗を分けるポイントになるかなと思います。

〇AC長野パルセイロ・レディース
前半戦で引き分けた相手です。FW目線で言うと、守備がすごく堅いというか、最後のところで体を張る部分や運動量がすごくてやりにくい相手だなと思っています。

〇大宮アルディージャVENTUS
練習試合でも対戦するので、実は対戦回数が多いチームです。ベテランの選手と若手の選手がうまく融合していて、新しいチームなんですけど、チームとしてしっかりと積み上げられているチームだなという印象です。

〇サンフレッチェ広島レジーナ
大宮と同じで新しいチームなので前半戦でまだ一度しか対戦してないですけど、なでしこリーグのときに活躍していた選手がたくさんいるチームで、既にチームとしてやるべきことがはっきりしている印象があります。

〇アルビレックス新潟レディース
サイドが強いイメージです。道上彩花さんが中にいて、北川ひかるさんのクロスからゴールを決めるパターンが多い印象です。なので、そこは自分たちが気をつけなきゃいけないポイントかなと思います。

〇ノジマステラ神奈川相模原
ピッチ全体を大きく使ってサッカーを展開してきたり、グランドを広く使って攻めてきたりするチームだと思うので、そこは気をつけたいですし、守備も最後のところでしっかりとゴールを守ってくるチームですね。

〇ちふれASエルフェン埼玉
もう、荒川(恵理子)選手が一番印象に残っています。実際の対戦でベレーザもやられたシーンが多かったのですが、前線にがんさんという起点があるので、そこから攻めることができるチームです。

(THE ANSWER編集部)

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