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子供の興味をいかに引き出すか 日本の教育現場に勧めたいドイツ流「外部コーチ活動」

私の子供たちが通っているドイツの小学校では、外部コーチによる活動がある。いずれも週に1回1時間くらいの小規模なもの。人気が高いのがチェスだ。長男もやりたがっていたが、最初は順番待ちの状態。指導者一人が抱えられるキャパシティがあるので、それを超えての募集は基本的に行われない。半年くらい前にようやく空きが出たので、晴れて入れるようになった。

子供の興味を引き出す方法とは?【写真:Getty Images】
子供の興味を引き出す方法とは?【写真:Getty Images】

【連載コラム】ドイツ在住日本人コーチの「サッカーと子育て論」――「外部コーチ」が教育現場にもたらすもの

 私の子供たちが通っているドイツの小学校では、外部コーチによる活動がある。いずれも週に1回1時間くらいの小規模なもの。人気が高いのがチェスだ。長男もやりたがっていたが、最初は順番待ちの状態。指導者一人が抱えられるキャパシティがあるので、それを超えての募集は基本的に行われない。半年くらい前にようやく空きが出たので、晴れて入れるようになった。

 2月にフライブルク近辺の小学校チェスチームでのトーナメント戦が行われ、長男の小学校からは2チームが参加。32チーム中Bチームは32位、Aチームが14位だったという。ちなみに14位という成績は、長男の小学校では過去最高だったそうだ。

 初めて大会に参加した長男は、ある試合で「開始25秒。わずか3手でチェックメイト」という大会記録を達成。家に帰ってきて声を弾ませた長男からそう聞いて、「そんなことができるのか」と、とても驚いた。尋ねてみるとチェスクラブのコーチから教えてもらったそうだ。実はクラブでコーチをしているのは、ドイツのアマチュアチェス大会で優勝経歴を持つ人。子供たちは毎回様々なやり方を教えてもらいながら、それぞれにチェスの勝負を楽しんでいるという。

 そういえば私も小学校時代には囲碁将棋クラブに入っており、部長もしていた。でもそういう指し方やアイデアというのを誰かに教えてもらったことは一度もなかったなと思う。ただ毎回囲碁や将棋をする。それはそれで楽しかったけど、その先の楽しさに触れることはできなかった。

 もちろん、ただでさえ学校の仕事で忙しい顧問の先生にすべてを求めるのは酷。だからといって、すべてを外部コーチに担わせるようになると、また別の問題が生じる可能性もある。だから、その活動の楽しさ、面白さを知る機会・刺激を与えてくれる人が、外部からサポートで来てくれるという形が望ましいのかなと思うのだ。

 この活動で完結する必要はない。興味を覚え、もっとやりたいと思った子供たちは、地元のクラブに入ってさらにのめりこんでいく。腕を上げたら、さらに上のレベルのクラブへ移っていく。学校と地元クラブ。いろいろなスポーツや活動があるけれど、それぞれでそんな関係性ができたら素晴らしいなと思った。

(中野 吉之伴 / Kichinosuke Nakano)

中野 吉之伴

1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。

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