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日本の高校野球と通じるリトルリーグの人気 総額66億円の放映権料は何に使われるのか

スポンサーも戦術などの口をはさむことは認められない

 チームやローカルのリーグのスポンサーは「リトルリーグがチームワーク、スポーツマンシップ、フェアプレーの価値を地域の子どもたちに伝え、彼らがいつの日かこれらの価値を使って良き市民になることを支援すること」と定義されている。スポンサーだからといって、リーグの運営、コーチの人選、どの選手をチームに入れるか、戦術などに口をはさむことは認められない。

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 例えば、地元で経済力のある人物が、大金を寄付する代わりに、自分の子どもを一番強いチームに入れるように求めたり、先発投手として起用するようお願いしたりすることなどが防ぐためのルールでもあると言えるだろう。

 話はややずれてしまうが、オリンピックでは、開催時期や競技時間の決定に、巨額の放送権料を払っているテレビ局の意向が反映されている。選手たちが良いコンディションで競技できるかよりも、収益の確保が重視されている。

 リトルリーグ機構は、ローカルスポンサーに「運営、チーム編成、戦術に決して口出ししないこと」を求めているのだから、今後のリトルリーグワールドシリーズの放送権契約でもこれを徹底してほしい。そうでなければ、子どもたちのプレーを搾取するだけのものになってしまうのではないか。

(谷口 輝世子 / Kiyoko Taniguchi)

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谷口 輝世子

デイリースポーツ紙で日本のプロ野球を担当。98年から米国に拠点を移しメジャーリーグを担当。2001年からフリーランスのスポーツライターに。現地に住んでいるからこそ見えてくる米国のプロスポーツ、学生スポーツ、子どものスポーツ事情を深く取材。近著に『なぜ、子どものスポーツを見ていると力が入るのか――米国発スポーツ・ペアレンティングのすすめ』(生活書院)ほか、『帝国化するメジャーリーグ』(明石書店)『子どもがひとりで遊べない国、アメリカ』(生活書院)。分担執筆『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)分担執筆『運動部活動の理論と実践』(大修館書店)。

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