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コロナ時代に先駆けた「教える」の形 伊藤華英さん「『会えない』が不安にならない」

コロナ時代に先駆けた「教える」の形「これからは遠隔指導が一つの選択肢に」

「子供たちの性格が分かるようになり、『今日は集中してないな』『ごはん食べすぎたな』などと感じたことを伝えると、一度しか会ってないのに、ずっと会っているかのように仲間として受け入れてくれた」と伊藤さん。「だんだんと友達のようになっていく感覚を動画を通じて感じられたし、遠隔であってもコミュニケーションは取れました」と振り返る。

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 その中で感じたのが、遠隔指導の価値だった。1年前には想像すらしなかったコロナ禍。今でこそ「オンライン」「リモート」などの言葉が一般化しているが、物理的な距離を超えたコミュニケーションの形を実践し、「教える」の形を作っていたのが、このプログラムだった。参加4年目になる伊藤さんも、その意義を感じている。

「今までのスポーツの醍醐味はみんなが同じ場所で、一体感と熱を感じることがスタンダードでしたが、こういう時代になり、新たな定義が作られていることを感じます。それを先駆けて、このプログラムが遠隔指導でやっていました。こうしたツールがあったから、今回は『会えない』ということが不安にならなかったと思います」

 だからこそ「遠隔指導というスタイルが特別なものじゃない」と感じたという伊藤さん。「これからは一つの選択肢になっていくと私は思っています。今の時代に合っているし、今後は技術も5Gも出てきて、どんどん変わってくる。その中で遠隔でもできることは増えてくると思います」と遠隔によるスポーツ指導の可能性を実感した。

 最後に、指導した子供たちに向けて「どうしても暗い気持ちになったり、人と会えなかったり、つまらなかったりするかもしれませんが、いつか朝は来るし、雨は止みます」と呼びかけ、さらに「私はその時を待ち望んで、また早く大船渡に行ける日が戻ってくるといいなと思います」と語った。

 時代とともに進歩するスポーツの指導の形がある。しかし、肌と肌で触れ合うから、生まれる価値もある。その両方を感じられるこのプログラムで、伊藤さんは子供たちと大船渡のプールで再会できる日を待っている。

(THE ANSWER編集部)

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