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「井上尚弥」の強烈なネーム威力「偉大さを知った」 冠大会発起人に聞く、殴り合いが育てるもの

白熱した試合を展開するキッズ選手たち【写真:浜田洋平】
白熱した試合を展開するキッズ選手たち【写真:浜田洋平】

日本ボクシング協会の登録者数に悲鳴「今、僕らがパンパン」

 43年連続で子どもの数が減り続け(総務省HPより)、スポーツ界では競技人口の維持・増加に苦労する競技がほとんど。しかし、プロボクサーが所属するRE:BOOTジムの会長でもある射場氏は「少ない中でも増えてきています」と、日本ボクシング協会の登録者数について明かす。JCLの出場者も毎年増えているそうだ。

 射場会長は「今、僕らがパンパン」と嬉しい悲鳴を上げた。

「選手はいるんです。でも、スタッフや大会数をどうやって増やすかが課題ですね。定期的にこういった大会を開くにも、僕ら協会員はジムの運営もありますし、ほぼボランティアで動いています。今、ジュニアのボクシングに熱い人たちがいるので『射場さんがやるって言うんならやるよ』と盛り上げてくれる状態。できれば、もっともっとやりたいです」

 もう一つ、ボクシングの裾野を広げるために必要なのが親の理解。今大会に出場した何人かの選手の母親に聞くと、「危険なので最初はやらせたくなかった」「喧嘩の延長」というイメージが先行していた。ところが、スポーツとしてルールが整備され、安全管理が徹底されていることを知り、「全くの真逆」と考えが変わったという。

 井上ら世界的に活躍する日本人プロボクサーが増え、アマチュアでも五輪メダリストが現れた。中でも井上の強さ、クリーンなイメージの影響は大きい。今大会の開会式、射場会長は「ヤジやクレームは一切受け付けません。酷い方は退場してもらう。アルコールも禁止」と呼びかけ、ジュニア大会の規律を守った。

「みんなが見るのはプロボクシングなので、危険で命懸けと思うかもしれません。でも、ジュニアの大会はそこまでではありません。ジュニアを経験した先にプロがあるので、段階を踏んでいきます。理解してもらうまで最初は抵抗があると思いますが、少しずつ親御さんもそんなに危なくないなと思ってくださいます。

 誤解が解ければいいですが、それでも人の頭を殴るスポーツ。常にストップのタイミングを考えたり、ルールの改良をしたりしないといけないです」

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